「対決より解決」と謳いながら、高齢者や外国人を敵設定し分断と対立を煽ってきた玉木雄一郎
また、玉木氏の差別性を語るうえで外せないのが、排外主義、外国人差別だ。
たとえば、今年5月、栃木県日光市で発生した強盗事件でベトナム人男性が逮捕された際、玉木氏はSNSにこう投稿した。
〈過疎地域での外国人による犯罪対策を強化すべきだ。不法残留は厳しく取り締まってもらいたい。そもそも、特定技能は事実上の移民につながるので、なし崩しで拡大してはならない。〉
そもそも国内の外国人による犯罪率は日本人と変わりがないうえ、減少傾向にさえある。にもかかわらず、外国人と犯罪を結びつけて語るのはど真ん中の外国人差別だ。しかも、政治家であるならば、技能実習生がこの国の労働力を支えている実態を踏まえ、現行制度下に置かれた技能実習生の劣悪な労働環境や搾取の構造に目を向けるべきなのに、それを無視して「移民を増やすな」などと主張するのは、外国人に対する恐怖と憎悪を煽る、そのへんの極右と何が違うのか。
玉木氏といえば2021年にも、コロナ禍で困窮する大学生を対象にした10万円の緊急給付金に留学生も含めるというニュースに対し、〈真面目に働いている月給10万円の日本人の独身世帯には1円も給付されない。明らかに不公平ではないか。ちゃんと税金を払っている日本人にこそ10万円を給付すべきだ〉と主張。本来、個別で考えるべき「真面目に働く独身日本人」と「外国人留学生」を対立させ、外国人に対する偏見を助長させようとしたことがあった。これは、「医療費のかかる高齢者」と「現役世代」を対立させることで、若年層〜現役世代の支持を得ようとする卑劣なやり口とまったく同じだ。
このように、世代や属性の分断を煽ることで党勢拡大を図ってきた玉木氏。同時に、日本会議系の改憲集会に登壇しては「櫻井よしこ先生に少しでも日本男児と認めていただけるかな」と媚を売ってみたり、動画内で「安全保障の議論というのは、いついかなるときに日本国民は血を流す覚悟ができるかということなんですよ」「本質ですよ、本質」などと語ったりなど、極右への目配せにも注力。そんななかで、アイヌ民族への偏見と嘲笑にまみれたYouTube番組に出演し、ネトウヨ出演者たちと一緒になって大笑いするなど、ありえない醜態を晒してきた。
ようするに、玉木氏というのは、「手取りを増やす」「若者をつぶすな」と叫びながら差別を振りまく、「ビジネス右翼の新自由主義者」にほかならない。不倫騒動よりも、玉木氏のこの危険で有害な本質こそ、目を向けられるべきだろう。
(編集部)
最終更新:2024.11.13 11:01