橋下徹は関係のない企業主催の講演会でも山本太郎・大石あきこ批判
さらに、橋下氏は最近、なんの関係もない企業の講演会でも、れいわ攻撃、大石攻撃を行なっていた。
野村不動産ソリューションズのオンライン講演会でのこと。橋下氏は「コロナ禍を乗り越えて日本経済が進む道」というテーマで、11月中旬に1時間程度オンライン講演を行っているのだが、それは岸田政権の新しい資本主義を批判し、竹中平蔵と新自由主義を擁護して、“既得権”を批判するといった内容。いまの日本社会は既得権益がはびこっており、一部の人の懐にお金が貯まる仕組みになっているとし、「お金をばらまくにしても血管の中の目詰まりを取ってから、血液を流さないと血管の中を通らない」という。そして橋下氏が言うには、その目詰まりの象徴こそが、なんと「文書通信交通滞在費」だというのだ。
この人、何を言っているのか。文通費を仮に全面的に廃止したところで、日本の財政改善はもちろん、維新が総選挙で掲げていた給付金の財源にすら足らない。それがどういう理屈で「文通費がなくなれば日本経済がよくなる」ということになるのか。「○○すれば、がんが治る」「○○のおかげで、結婚できました」のようなオカルトレベルの話じゃないか。
これだけでも意味不明なのだが、さらにこんなことを言い出した。
「あの、山本太郎だけはね、高額所得者からもっと税金取ってそれで困った人に配るんだー!大企業からグーンと税金とってもっと困ってる人に配るんだー!ワンワン言ってるわけですよ。もちろんね、富んでる人が経済的に苦しい方に富を移すっていうのは、所得の再分配政策として当然のことですよ。やらなきゃいけませんよ。それだったら、まずお前からやれって言うんですよ」
「この人たちがですよ、4時間分でもらう100万円、困った人たちに配分しなきゃいけないのに、れいわ新選組の大石っていう国会議員は『100万円、きっちりと使わさせていただきます』と平気で言ってるんですよ。」
言っておくが、この日の講演は不動産会社のビジネス向け講演会だ。橋下氏の講演料は1時間100万円以上といわれるが、そんな講演でまさか「文通費がなくなれば日本経済がよくなる」とか「山本太郎や大石あきこが金払え」とか安いワイドショーみたいな話を聞かされるとは……。
しかも、その根拠はめちゃくちゃ。文通費100万円の寄付を「分配」って、この人は国の機能と寄付の違いもわかっていないらしい。
だいたい、山本太郎に「お前から分配をやれ」と言うなら、橋下氏も講演料を寄付したらいい。今回は民間企業主催の講演会だが、橋下氏は維新の議員から依頼を受けた講演会でも同じく100万円以上の講演料を取っていることが明らかになっている。だとしたら、セルフ領収書によって維新議員の政治団体に流れた文通費が橋下氏の講演会の原資になっている可能性だって十分あるのだ。