松坂「番宣はほとんどできなかった(笑)」に玉川が「それが忖度」
しかし、問題は松坂だ。テレビではさすがにハレーションが大きすぎるため、『新聞記者』について触れられたくない、そう考えても不思議はない。しかし松坂はまったくそんなそぶりは見せなかった。
松坂は玉川から最初に『新聞記者』のことを切り出されたときも「ああ、はいはい」と当然のように反応し、次に、玉川が「内調(内閣情報調査室)をやったわけでしょ」とつっこむととこう応じた。
「やりました(笑)、やりましたね」。
そして、玉川が「あの映画は、いまの政権に対して、ある種ものを言うような形の脚本になっているわけですよね」と本題に踏み込んだのだが、松坂は、ウンウンと大きくうなずき、そのあと、こんなやりとりがかわされた。
玉川「ためらいとか、そういうのなかったのかなというのをちょっと」
松坂「まわりからあまりにも言われるので、「すごいね」「よく決めたね、出ること」と。そんなになのか?と思いながら」
玉川「圧力はないにしても、なんらかの形で社会的な信用落とすようなことをされたりするっていうのは、そこは怖くはなかった?」
しかし、「ためらいはなかったか」「怖くなかったか」という玉川の問いに松坂はきっぱりとこう答えた。
「この作品を通してちゃんと伝えたいなという思いがあったので出ました。まわりの情報などに惑わされずにちゃんと自分の目で自分の判断で選択できる意思を持とうよっていうメッセージ性を込めた作品なので」
しかも、松坂は「ただ!」と少し声を強くして、茶目っ気たっぷりに、こう付け加えた。
「あのお、番宣にいたってはほとんどできなかったです(笑)」
そして、これを聞いた玉川が「それが忖度なんですよ」と一刀両断すると、松坂も「ていうことなんですかね」と応じたのだ。