小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

竹田恒泰が『モーニングショー』で女系天皇否定を強弁! 女性差別を批判され「天皇そのものが差別の根源」と開き直り

「千数百年間も受け継がれてきた皇室のY染色体を手放してはいけない」と朗読した竹田恒泰

 結局のところ、十何代も遡らなければ天皇に行き着かない「男系の血筋」にこだわるのは、明らかにカルト的な思想である。しかも、連中は「神武天皇のY染色体を継承できるのは男系男子だけ」などと言っており、その頭の悪さにはほとほと呆れる。

 たとえば、最近も竹田サンはYouTubeの「竹田恒泰チャンネル」で、自称・動物行動学研究家の竹内久美子氏が産経新聞に寄稿した「天皇Y染色体論」を嬉しげに紹介していた。なお、竹内氏といえば「セクハラ? チンパンジーでは常識ですよ」なる対談でMeToo運動を批判するようなトンデモだが(https://lite-ra.com/2018/06/post-4051.html)、竹田サンは竹内氏の文章を読み上げて「若い人からすると、これでピンとくる人もいる」などと宣伝。それはこんな文章である。

〈日本の皇室では少なくとも、そして知りうる限り、千数百年にわたり、ほとんど同じYが受け継がれている。Xや常染色体上の遺伝子は交差などによってばらばらとなるなど、世代を経るごとに変化するのに対し、Y上の遺伝子はしっかりと保存されているのだ。〉
〈我々は千数百年間も受け継がれてきた皇室のYを決して手放してはいけない。どの国が、どう逆立ちしても敵わない、最強のYとその継承の歴史を我が国は持っている。天皇陛下となられるお方は、男系でなくてはならないのだ。〉(産経新聞5月15日)

 いやはや「最強のY」って……。しかし、本気で言ってそうだからヤバイ。じゃあ、その天皇の「最強のY」を辿るとどこに行くか。本サイトでは何度も指摘していることだが、類人猿に他ならないのである。

 結局、竹田サンや日本会議のような“女系天皇反対派”がやりたいのは、戦前の日本の支配構造を支えた「万世一系の神話」の温存でしかない。だからこそ、女性差別の問題をネグって、民間人である旧宮家の子孫を養子に入れるなどという滅茶苦茶なことをほざいてまで、ひたすら「男系男子」をゴリ押しするのだ。

 そして、これは安倍首相も同じだ。『モーニングショー』のなかでも、青木氏が自民党極右議員グループの提言について「おそらく安倍さんや安倍さんのコアな支持層の意向をある種、代弁するような形で出してきた」と指摘していたが、事実、安倍首相自身が女系天皇反対派の急先鋒だった。たとえば、2012年の「文藝春秋」2月号では〈皇室の伝統と断絶した「女系天皇」には、明確に反対である〉としてこう語っている。

〈(前略)女性宮家を認めることは、これまで百二十五代続いてきた皇位継承の伝統を根底から覆しかねないのである。
 いうまでもないことだが、二千年以上にわたって連綿と続いてきた皇室の歴史は、世界に比類のないものである。そして皇位はすべて「男系」によって継承されてきた。その重みを認識するところからまず議論をスタートさせなければならない。〉
〈二千年以上以上の歴史を持つ皇室と、たかだか六十年あまりの歴史しかもたない憲法や、移ろいやすい世論を、同断に論じることはナンセンスでしかない。〉

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する