自民党の責任も追及「杉田議員は比例名簿の一番」「政策も同じってこと」
杉田水脈のLGBT差別については、テレビでもいくつかの番組は取り上げてきたが、多くが批判しているのは「生産性」の部分のみ。なかには、松本人志のように「(杉田の「新潮45」の文章の)前半部分は間違っていない」などと擁護する意見もあった。
そんななかお昼のメジャーな番組で、杉田の過去の発言まで取り上げ、その思想や政治家としての資質まで踏み込んで批判したというのは、貴重と言っていいだろう。
しかも、この日の『バイキング』は杉田議員を徹底批判しただけではなかった。その発言は単なる杉田個人の問題でなく、自民党にも責任があるというところまで踏み込んだのだ。たとえば、共同通信の柿崎氏は杉田が自民党の中国ブロックの比例単独1位だったことを強調して、こう語っていた。
「(杉田議員は)小選挙区制には出ていないで、比例代表の一番なんですよ。つまり何を言いたいかというと、ようは自民党とまったく政策の同じ人ですと、自民党が出している候補なんですね。それが自民党が出しているLGBTの政策とまったく真逆なんで。それを(杉田氏が)言うなら辞めて言わないとダメですね、自民党を。このままいるんだったら自民党は除名するかどっちかですね」
また、この発言をうけて、東国原も「おっしゃる通りなんですね。(杉田議員は)党をあげて推薦した、あるいは公認したといってもいいんです。それに応じたってことは政策は同じですよ、ということ」と指摘した。
東国原は安倍首相の名前こそ出さなかったが、杉田議員を「素晴らしい」と礼賛し、比例単独候補としては最上位の厚遇で自民党に引き入れたのが他ならぬ安倍首相であり、党を挙げて推していたと主張したのだ。
また、『バイキング』は、杉田議員が7月22日に「間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ」などと「大臣クラスの方」から声をかけられたとツイートした(現在は削除)ことも取り上げた。
東国原が「大臣クラスの人が支持している。それは名前くらい出してほしいですよね。ということは自民党のなかにある一定数、この意見を支持する人たちが、集団がいるってことですよね。それをやっぱりつまびらかにしていただきたいと思いますね」と言えば、坂上も「大臣クラスの方ががんばれよって声をかけてくれるってことは、やっぱりそういう方々にアピールしてなんとか自分をいいポジションでっていう意図が見えるわけですよね」と分析。吉川美代子は背後にある自民党の構造的な体質にも言及した。
「自民党のおじさまたちのなかに、男が言うともちろん叩かれるけど、女が言ったことに対して、自民党の過激な女が言うならって。女に言わせておこうよ、みたいなところがあったのかと、勘ぐっちゃいますよね」
さらに、東国原は杉田のこうした発言が、「官邸に対するアピールなんじゃないかと思っています」と指摘。自民党だけじゃなく、官邸との強いつながりを示唆した。