文科省から報告を受けていた加計、官邸が有識者への意見照会をやらせた可能性も
そして、今回新たに判明したのは、加計学園側が文科省の動きをタイムラグもなく把握していた、という事実だろう。前述したように、加計学園が文科省の意見照会が短期間で実施されていることを今治市に報告していたのは、2015年3月15日。一方、文科省がこの意見照会をおこなったのは、3月9〜11日ごろだ。しかも、15日の時点で加計側はすでに〈委員からの評判はおおむね良いとの情報を得ている〉と述べ、〈アンケート結果は、柳瀬首相秘書官との面会時に、学園に対し、情報提供される〉とまで言っているのだ。
ようするに、加計側は意見照会の進捗について逐一報告を受けていただけではなく、委員への意見照会自体が官邸の指示で実施されていた可能性があるのだ。
昨日おこなわれた会見で林芳正文科相は、加計理事長が安倍首相に提供したとされるこの「新しい教育戦略」という資料について、「県から提供を受けたと考えられる」などと述べたが、なぜそう「考えられる」のか、その根拠は示していない。一方、愛媛県は「資料が残っておらず、県から出したかはわからない。誰がつくったかもわからない」と朝日新聞の取材に答えている。林文科相は安倍首相と加計理事長の2月25日の面談事実を認めるわけにはいかないため、「愛媛県から提供された」と言うしかなく、苦し紛れの嘘をついているのだろう。
何度も言うように、安倍首相と加計理事長が2月25日に面談をおこなったことは、もはや言い逃れができない事実だ。新たな嘘がどんどん更新されていくという「安倍ウソ劇場」に、慣らされてはいけない。
(編集部)
最終更新:2018.06.13 01:14