フジテレビ『とくダネ!』3月15日放送回より
世論の怒りを背景に、佐川宣寿前理財局長の証人喚問に向けて動き出した森友文書改ざん問題。だが、国会に呼ぶべき人は佐川氏だけではない。なぜ、佐川氏は虚偽答弁を繰り返し、組織ぐるみで公文書改ざんという国家的犯罪を犯さねばならなかったのか。その謎を解明するためには、安倍昭恵夫人の証人喚問が不可欠だ。
しかし、そんななか、テレビではまたもやあの“ネオ御用学者”が、昭恵夫人と安倍首相を徹底してかばう安倍応援団っぷりを見せつけていた。そう、昭恵夫人と個人的親交が深いことでも知られる社会学者の古市憲寿氏だ。
松本人志ら『ワイドナショー』(フジテレビ)メンバーと一緒に、安倍首相と仲良く焼肉に行ったのも記憶に新しい古市氏だが、15日、木曜レギュラーをつとめる『とくダネ!』(フジテレビ)で、なにかに取り憑かれたかのような昭恵夫人擁護と政権の後方援護を連発したのである。
まずは番組で、例の昭恵夫人が11日夜、「野党のバカげた質問ばかりで、旦那さんは毎日大変ですね」というFacebookの書き込みに「いいね!」したことが話題になったときのこと。司会の小倉智昭から「この昭恵夫人の『いいね!』に関しては、古市くんが結構、よくご存知のようで」とふられた古市氏は、待ってましたとばかりに凄まじい早口でこうまくしたてた。
「そもそもFacebook使っている人ならみんな知ってるんですけど、別にこの『いいね!』っていいね(という意味)じゃないんですよ。『いいね!』ってのは見ましたねってことをただみんなお互いなんとなくクリックするボタンであって、本当にその全部のコメントを読んだりとかエントリーを読んでいいねって言っているかどうかって基本的にわからないんですね。だから昭恵さんの今回の真意はわからないですけれども、一般的にFacebook使っている人からすると『いいね!』っていうのは本当にこの全部の賛成って意味ではないんですね」
昭恵夫人の「いいね!」はただの既読マークって、この学者はいったい何を無理くりな理屈をこねているのだろう。だったら、ためしに昭恵夫人のFBを見ればいい。昭恵夫人は自分の投稿への他ユーザーからの書き込みに対しよく「いいね!」をしているが、その一方、たとえば「現在森友決裁文章についても大問題になっています。そんな状況において昭恵さんは何も感じないのですか?」とか、「ここでご自分の味方であるコメントに酔いしれてる場合ではありません」というような自分に批判的な書き込みに対しては「いいね!」をしていない。どう見ても、昭恵夫人はコメント内容を読んだ上で「いいね!」の判断をやっているのである。