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“裁量労働制データ”はミスじゃなく捏造だ! 安倍政権は安保でもアベノミクスでもデータ捏造しまくり

安保法制強行の際には「自衛隊機のスクランブル回数」を歪曲

 このように、実態を隠して恣意的な数字を並び立ててきた安倍首相だが、もっとも悪質な例といえば、安保法制の際にもち出した「自衛隊機の緊急発進(スクランブル)の回数が10年前と比べて7倍」というものだろう。

 安倍首相はこの数字を根拠にして繰り返し危機を煽りに煽ったが、本サイトでも当時指摘したように、たしかに2014年のスクランブル回数は943回で2004年の141回の7倍弱だが、それはもっとも少ない年と比較しているだけで、1980年から1990年代はじめまでは常に毎年600回から900回のスクランブルがあった。

 その後、2000年代に100回から300回に減少していたのが2013年に突如として急増、24年ぶりに800回台をマークしたのが実態である。これはむしろ、安倍政権になって無理矢理スクランブルを増やしただけとしか思えないだろう。事実、2013年も2014年も増えているのはスクランブルだけで、領空侵犯されたケースはゼロだったのだ。

 ようするに、安倍政権がひけらかす“データ”ほど信頼できないものはない。今回の裁量労働制拡大=定額働かせ放題法案では、そうした安倍首相の数字の詐術が露わになったかたちだ。

 しかし、安倍首相はおそらく、またいつもの詐術で、この嘘をごまかすだろう。

 厚労省は19日までにデータを精査するなどと言っているが、その結論は「厚労省の単純ミス」と認めればまだいいほう。ひょっとしたら、無茶苦茶な理屈を使って「裁量制の労働者のほうが労働時間が長いとはいえない」などと強弁する可能性さえある。そして、いずれにしても、このまま「裁量労働制=定額働かせ放題法案」を強行成立させようとするはずだ。

 労働者の奴隷化を推し進め、ブラック企業を支援する法案を阻止するためにも、そして、安倍政権の詐欺的なやり口をこれ以上、横行させないためにも、この問題は徹底的に追及していく必要がある。

最終更新:2018.02.16 10:14

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