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鶴保庸介前沖縄担当大臣に辺野古新基地利権をめぐり重大疑惑!「顧問料」「面会料」の名目で1000万円もの裏金が

違法献金、口利き、資産隠し…鶴保庸介前沖縄担当相は“疑惑のデパート”

 さらに、ずさんな政治資金の使い方や、今回のような政治とカネの問題も、以前からついて回っていた。実際、2006年には談合事件によって会長が逮捕された建設会社から約10年間にわたって格安で分譲マンションを借りていたことが発覚。08年には贈賄容疑で社長が逮捕され指名停止処分を受けた土木会社から計65万円(処分後は45万円)の献金を受けていたことも問題化した。他にも、鶴保氏が代表を務める政治支部や資金管理団体がキャバクラなどに支出していたことが複数確認されている。

 さらに大臣就任後の2016年11月には、毎日新聞が鶴保氏のNPO法人との違法献金及び口利き疑惑を報じた。毎日新聞によれば、鶴保氏が第二次安倍内閣の副国土交通相に就任した直後の2013年1月に開催した政治資金パーティをめぐって、山梨県のNPO法人副代表が政治資金規正法の上限を超える200万円分のパーティ券を名義偽装のうえで購入していた。この政治資金パーティから5日後、鶴保氏は国交相の副大臣室でこのNPO代表と面会。そして同年3月、このNPOは上限1500万円の補助金が出る観光庁の事業に選ばれ、さらにその翌年2月にも追加して上限700万円が受けられる別の支援事業に選ばれていたのである。なお、補助事業決定後もこのNPO副代表は2度にわたって鶴保氏のパーティ券を100万円分と150万円分購入していたこともわかっている。

 他にもあげていけばキリがないほど“疑惑のデパート”である鶴保氏だが、今年8月にもしんぶん赤旗日曜版に“資産隠し疑惑”をすっぱ抜かれている。赤旗によれば鶴保氏は2014年、大阪市の高級住宅街のマンションの一室を購入。しかし国会議員に義務付けられている資産公開には記載がなく、また2016年の新閣僚就任の際の資産公開でも報告がなかった。さらにもうひとつ、世田谷にあるマンションが鶴保氏の実兄と政策秘書が設立した会社が所有者になっており、この会社に実態のない“ペーパーカンパニー”ではないかとの疑惑が浮上したのだ。

 こうした疑惑の数々をふりかえってみても、鶴保氏は議員として以前に、そもそも法令遵守の意識が微塵もないとしか思えないわけだが、とりわけ今回報じられた辺野古新基地関連事業をめぐる口利き疑惑は重大である。周知のとおり、安倍政権は沖縄の基地反対の声を踏みにじりながら新基地建設を強引に進めているが、そこで生じる利権構造に、あろうことか当の沖縄担当相が絡んでいた疑いが濃厚なのだから、あらためて開いた口が塞がらないではないか。

 在任中も問題を連発した鶴保氏が今年8月の内閣改造で外されたのは予想どおりだったが、安倍首相の任命責任をあやふやにしてはいけない。逆に言えば、現在の江崎鉄磨大臣の「答弁はお役所原稿を朗読する」発言もそうであるように、安倍首相がこんな人物たちに沖縄の問題を任せていること自体、沖縄と国民を徹底的に軽視していることの証左だ。

 現在、マスコミでは、安倍政権中枢の政治家については政治とカネのスキャンダルを積極的に扱わない、あるいは他社がスクープしても後追いしないといったことが常態化しているが、赤旗が報じたこの前沖縄担当相の重大疑惑までテレビや全国紙がスルーするようなら、もはや彼らも政権と同じく国民を馬鹿にしていると断じざるをえない。

最終更新:2017.11.17 09:21

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