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山口敬之氏がネトウヨ番組でも詩織さんを攻撃!「知らない方は、検索しないで」とネタにして爆笑をとる場面も

ワシントン支局長解任を内示されていたのに、ワシントン支局での採用をエサに誘い出していた

 まず、山口氏は、前述のネット番組のなかで「私が仕事を与えてあげるという強い立場で(食事に)誘った」ことを否定している。一方、詩織さんは、山口氏が当時、TBSのワシントン支局長であるとの認識のもと、同支局で働くことを希望し、それに関するビザについて相談するため食事をしたとしている。どちらの言い分が正しいのか。山口氏の釈明はこうだ。

「だから自分でビザをとるか、無給のインターンのどちらかしかありませんということを伝えてるんですね。だから、私から仕事をあげるからっていう強い立場というよりは、なかなか難しいところもあると。で、無給でよければできますけど、それでもいいですか、それとも自分でビザ頑張ってとりますか?というお話だったんですね」(前述ネット番組より)

 しかし、これは事実を捻じ曲げた説明としか思えない。というのも、この間の二人のやり取りにはメールという客観的証拠が残っているからだ。2015年3月25日、TBSワシントン支局で働きたい旨をメールで連絡した詩織さんに対し、山口氏はこのような一連のメールを送っている。以下、詩織さんの著書『Black Box』(文藝春秋)より文面を抜粋する。

〈インターンなら即採用だよ。プロデューサー(有給)でも、詩織ちゃんが本気なら真剣に検討します。ぜひ連絡ください!〉(2015年3月25日)
〈あと、ビザは持ってる?
 新規プロデューサーという事になると、採用やら待遇やら、TBSインターナショナル本社の決済(注:ママ)をとらないとなりません。これにはかなりの時間がかかります。
 あるいは、まずはこっちに来てフリーランスとして契約して、しばらく仕事をしてもらいながら正式な採用に向かうという手もあります。このやり方なら私が決済できます。〉(同)
〈最大の関門はビザだね。TBSで支援する事も可能ですので、検討してみます。
 ところで、ヤボ用で一時帰国する事になったんだけど、来週は東京にいますか?〉(15年3月28日)

 そして、詩織さんは4月3日、帰国した山口氏と食事をする。この文面を見る限り、山口氏が、詩織さんのTBSワシントン支局でのプロデューサー職起用に向けて、就労ビザが必要であること、そして、それと関連して自分の「決済」が有効であると示しているのは自明だろう。

 ところが、問題の4月3日には、山口氏は「週刊文春」(文藝春秋)に例の“韓国軍慰安所”記事を寄稿した件で、すでにTBSワシントン支局長解任を内示されていたというのだ。しかも、詩織さんはこのことを知らなかった。これは今月24日の外国特派員協会で詩織さんが記者会見に臨んだ際、ジャーナリストの上杉隆氏が質問のなかで明かしたことだが、実際、本サイトが取材したところ、当時のTBS幹部もこのように語るのである。

「たしかに、山口氏が女性と食事をした15年4月3日には、すでにワシントン支局長の解任を内示されていた。だから、山口氏がメールで言った支局のプロデューサーなんて実現性ゼロの話で、ビザが云々とかで就職の相談を受けていたというのはおかしい。しかもあの頃、ワシントンで支局スタッフを増員するなんて話は聞いたこともなかったし、当時、山口氏は文春の記事で報道局幹部と激しく対立していて、そんなことができる状況でもなかったはずです。そもそも、スタッフの増員は支局長個人の裁量でどうこうできることではありませんよ」

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