中居とSMAPメンバーとの思い出話もお蔵入り
このジャニーズ事務所の態度は非常に理不尽と言うほかない。コンサートの模様を盗撮してネット上に流していたとか、テレビ動画をアップロードしていたとか、そうした事案なら削除を求める理由はわかる。だが、繰り返すが、これは商業目的ではなく一ファンによる個人ブログであり、テレビやラジオに出演した際の発言の書き起こしは、当然ながら著作権侵害には当たらない。また、同ブログには「テレビ録画を写メ」した画像もあったが、118件すべてにそれを載せていたわけではない。だいたい、ネット上にはそうした画像を掲載した嵐やHey! Say! JUMPをはじめとするジャニーズ所属アイドルのファンブログは山ほどある。
そう考えると、この削除要請はジャニーズの“見せしめ”なのだろう。とくに、このブログが主題にしているのが中居およびSMAPであることは示唆的だ。
先日もこんなことがあった。9月5日放送の『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)について、テレビ番組情報誌「週刊ザテレビジョン」(KADOKAWA)のレポートでは中居が稲垣の過去の失敗談について語ったことが記されていた。だが、放送ではこのくだりがカットされていたのだ。
番組サイドがジャニーズ事務所に配慮したことも考えられるが、さんまの発言を考えれば、ジャニーズ側が編集でカットすることを求めた可能性は十分ある。そして、3人が退所した今後は、どんどん同じようなケースが増えていくだろう。現に、あの“公開処刑”と呼ばれたメンバーの生謝罪映像はお蔵入りとなっている。
無論、いくらジャニーズ事務所がSMAPを抹殺したくとも、芸能界であれほどの地位を築き、国民の記憶にしっかり刻み込まれたSMAPという存在をいますぐなかったものにすることは、ジャニーズといえどもできない。本来なら、退所した稲垣、草なぎ、香取のレギュラー番組はすべて終了させることも容易だが、解散騒動によってジャニーズの圧力体質が広く知れ渡ったいま、そんな露骨なこともできない。だからこそ、ジャニーズはこうして少しずつ、SMAPの痕跡を消していくつもりなのだろう。
草なぎと香取は、“ジャニーズ所属期間中”としては最後の放送となった9月3日のラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bay fm)で、SMAPの代表曲「世界に一つだけの花」を流した。ふたりがどんな思いでこの曲を流したのか、気持ちは察するにあまりある。
キャイ~ンのウド鈴木は、香取のジャニーズ退所と合わせるかのように〈清らかに 身をひく友が 進む道 何があっても 共にする未知〉とツイッターに投稿した。ファンの心を代弁するかのようなメッセージだが、3人を不当に潰させないためにも、本サイトはジャニーズによるあらゆる圧力を今後もチェックしていくつもりだ。
(編集部)
最終更新:2017.12.07 06:14