フジテレビ『ワイドナショー』番組ページより
安倍政権の支持率低下で弱腰だったテレビのワイドショーもこのところ一気に政権批判色を強めているが、そんななか、”独自のスタンス”を貫いているのが松本人志の『ワイドナショー』(フジテレビ)だ。というのも、この間、森友問題や加計問題が盛り上がり始めた頃から、逆に安倍政権のことをほとんど取り上げなくなったのだ。
前川喜平前文科事務次官が決定的証言をしても、安倍首相や稲田朋美防衛相がいくら失態を演じても完全スルー。都議選結果を報じた先週の放送でも安倍首相の「こんな人たち」発言のことには一切ふれなかった。
ある意味、露骨な安倍擁護コメントを連発して世間の失笑を買っている田崎史郎氏ら御用ジャーナリスト以上の応援団ぶりといえるだろう。
そんな『ワイドナショー』だが、今週は東野幸治が「安倍一強にゆらぎというニュースでございますが」と切り出し、久しぶりに安倍政権のことを話題にした。
さすがに、この空気にスタンスを変えざるをえなくなったのだろうか。ところが、途中、当の松本人志が、こんなことを言い出したのだ。
「僕はでもなんとなくなんですけど、わりとあの安倍政権に対する擁護側のイメージを結構つけられてて、いや、別にそういうことじゃないんですけどね」
「イメージ付けられた」って「擁護側」そのものじゃないか、と思わず画面に突っ込んでしまったが、ここに割って入ってきたのが、子分の東野。「(松本さんは)この意見には賛成やけどこの意見には反対とか」と必死で松本をフォローし始めたのだった。
いったいこいつらは何を言っているのだろう。松本がいつ安倍政権に反対したというのか。これまでの放送を見返しても、松本は安倍首相が強行した政策にはことごとく賛意を示し、首相や閣僚のスキャンダルには必ず「たいした話じゃない」「野党がおかしい」とかばい続けてきた。