小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

menu

横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」13

松井知事“嘘つき会見”で露わになった安倍首相との「森友問題」連携プレー! 2人を結びつけた出来事とは?

●安倍首相と松井府知事が意気投合した”平成版2.26事件(シンポ)”

 最近になって安倍首相への追及が及ばないようにする“防波堤役”を買って出たようにみえる松井府知事だが、2人は2012年2月26日に開かれた教育シンポジウムで意気投合。これがきっかけとなって維新との蜜月関係が築かれ、第二次安倍政権の誕生につながった。維新は安倍首相再登板の大恩人のような存在だ。

 首相の座を投げ出した「日本政治史上最弱の総理経験者」がなぜ、再登板することになったのか。森友学園問題とも密接な関係のありそうな教育シンポジウムについて、辻元清美衆院議員は3月1日の森友学園調査チームの記者会見で次のように話した。

「2012年1月の森友学園の要望を受けて大阪府は2012年4月に大阪府が規制緩和をしたのですが、その間の2月26日、八木秀次氏が企画し、安倍総理(当時は野党)と松井府知事が参加したシンポジウムが大阪で開かれました。教育がテーマでしたが、その日の夜、安倍総理と維新で盛り上っているのです」

 この時の様子は、朝日新聞が「維新と蜜月、源流は『2・26』」(2015年10月3日付)と「維新と『新党』、側近の覚悟」(同6日付)と銘打った記事で紹介している。シンポジウムの主催は、麗澤大学教授・八木秀次氏(当時は高崎経済大学教授)が理事長を務める日本教育再生機構。八木氏は安倍総理のブレーンで、日本会議でしばしば講演をすることで知られている日本会議シンパといえる。

 もう一人の主催者は、同機構大阪会長の遠藤敬氏(現・日本維新の会衆議院議員)だ。

 2015年10月3日の朝日新聞はこう紹介している。

〈この2人がおもに企画、立案して安倍サイドに呼びかけたもので、ゲストに保守系議員集団「創生『日本』」会長の安倍と、維新で大阪府知事の松井を招いた〉〈水面下で調整に動いた八木はこう語る。「(安倍と松井の)2人を会わせると面白いかな、と思っていた。これが安倍さんを復活させるきっかけになった」〉

 2012年9月の自民党総裁選までは、お腹が痛くなって政権を投げ出した「日本政治史上最弱の総理経験者」と酷評されていた安倍首相は、“平成版2.26事件”と呼ぶのがぴったりの教育シンポジウムで、日本会議の教育思想と共にゾンビのように蘇った。当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった維新と意気投合、「維新の代表になって欲しい」と打診されるほどの蜜月関係になったことから過去のマイナスイメージは払拭されて注目度が急上昇、自民党内での影響力も増していき、総裁選勝利と首相再登板につながったのだ。

「2012年当時、自民党国会議員の間では『維新の候補が(自分の選挙区から)出たら落選だ』という恐怖感が広がっていたが、維新には全小選挙区に候補を立てるほどの人材はそろっていなかったため、『安倍さんを支持すれば、自分の選挙区には維新は候補者を立てないのではないか』という期待感が生まれて、広がっていった」(永田町ウォッチャー)

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

カテゴリ別に読む読みで探す

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。

プッシュ通知を受け取る 通知を有効にする 通知を停止する