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トランプのシリア先制攻撃を全面支持した安倍首相の支離滅裂! 裏でアサド政権に資金協力しながら

 また、2015年には、国民にひた隠しをするかたちで、シリア・アサド政権支配下の火力発電所に約25億円の資金提供を行っている。電力は軍事活動にも利用されており、明らかにアサド政権の延命に手を貸すものだった。

 それが、トランプが政策転換したとたん、もろてをあげて賛同――。ようするに、安倍首相には独自の外交スタンスも戦略もまったくなく、ひたすら大国の顔色をうかがい、トランプがやることなすことにすべて「さすが大統領!」「どこまでもついていきます!」と盲従し続けているだけなのだ。

 しかも、情けないのは、これだけ忠誠心を見せても、トランプからはまったく相手にされていないことだ。トランプが大統領に就任してから、安倍応援団は「世界の首脳の中で、安倍首相が一番トランプとの信頼関係が強い」などと喧伝してきたが、今回のシリア攻撃も事前通告すらしてもらえなかったようだ。

 しかも、笑ってしまうのは、官邸がこの期に及んで、「シリアへの先制攻撃は北朝鮮への牽制になる」などといった情報を流していることだ。7日の朝日新聞電子版によると、官邸幹部は「北朝鮮が合理的に考えれば、この状況は『やばい』と思うはずだ」と語ったという(その後なぜか記事からコメントが削除された)。

 いったいこいつらは何を平和ボケな分析を口にしているのか。そもそも、北朝鮮がこれまで核やミサイル開発をエスカレートさせてきたのは、米国に攻撃されるという恐怖からだ。米韓軍事演習における斬首作戦導入など、米国が北朝鮮対策を本格化させればさせるほど、北朝鮮も核とミサイル開発を加速化させてきた。シリアへのミサイル攻撃は牽制になるどころか、さらに北朝鮮との緊張を高めるのは火を見るより明らかではないか。

 いや、安倍首相はもしかしたら、それを承知で、米国のミサイル攻撃を支持したのかもしれない。今回のシリア攻撃後の会見で、安倍は「米国政府の決意に対する支持」を示したあと、「東アジアでも大量破壊兵器の驚異は深刻さを増しています。そのなかで、国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを、日本は高く評価します」と発言していた。

 このコメントからもわかるように、安倍首相は明らかに、トランプに北朝鮮への“先制攻撃”を待望しているのだ。しかし、実際にアメリカによる北朝鮮への“先制攻撃”が行われれば、その報復の標的となるのは日本だ。沖縄の米軍基地にミサイルが打ち込まれ、国民の血が流れることになる。

 ところが、マスコミとりわけテレビメディアは、こうした安倍政権の対応の危険性にほとんど言及しようとしない。

 本サイトは以前から、差別主義と一国主義を明確にするトランプ政権が引き起こす戦争に日本が巻き込まれる危険性を指摘してきた。このままでは本当に、明日にでも日本の“戦後”が終わる。指をくわえて見ているだけでいいのか、よくよく考えてもらいたい。

最終更新:2017.11.22 01:45

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