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安倍首相が2021年まで首相をやったら日本全体が「森友学園」になる! 改憲、治安維持法、教育勅語の復活も

 思い出して欲しいのが、一昨年6月、「文化芸術懇話会」にて“マスコミを潰せ発言”が飛び出した一件だ。これは安倍チルドレンたちを中心にした勉強会だったが、安倍のオトモダチである百田尚樹を講師に呼ぶなど、明らかに目的は首相のご機嫌とりだった。しかも、同日行われる予定だった自民党リベラル系による「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」の勉強会は急遽中止に。朝日新聞によれば、その理由は〈党幹部の一人が「分厚い保守政治の会」のメンバーに対し、「安全保障関連法案への審議に影響がある」として法案成立まで会合を開かないよう求めた〉というが、この会の中心は宏池会の若手だった。安保国会で支持率を落とした官邸が党内の抵抗勢力の芽を潰すために“見せしめ”にしたのではと囁かれた。

 また、官邸はことあるごとに解散権をちらつかせるが、それも自民党議員に睨みを利かせるとともに派閥へ揺さぶりをかける狙いが強い。疑心暗鬼にさせ、反主流派の生存環境を潰すのだ。そこに輪をかけるのが官高党低である。安倍政権は2014年に霞ヶ関の幹部人事を統括する内閣人事局を設置。官僚の人事権に首相の意向が強力に反映されることになり、官邸主導の政治を色濃くしている。

 実際、安倍政権下の選挙では、新人は安倍首相と同じような極右的、ネトウヨ的な思想をもっていないと公認を得られず、JCあがりや日本会議の議連に所属するような人材ばかりとなってしまった。そして、議員のほうも安倍に気に入られようと、我先にと右翼的発言を連発するようになっている。まるで、塚本幼稚園で「安倍首相ガンバレ!安保法制、国会通過、よかったです!」と言わされている園児たちの姿と同じだ。

 こうした“安倍一強”の結果が、党則を変えた任期延長だった。だが、これは自民党内の独裁で片づけられる話ではない。当然ながら、このまま安倍政権が続けば、日本はさらにとんでもないことになっていく。

 まずは憲法改正だ。安倍は党大会の前日、実質的な安倍派である超党派保守系議連「創生『日本』」の会合に出席。「憲法を議論できる環境を率先して作りたい。必ずや憲法を改正したい」と改憲に総力を結集する意気込みを語ったという。周知の通り、改憲は安倍の政治家としての悲願だが、その内容はトンデモないものだ。たとえば、新設を検討している緊急事態条項。政府がひとたび緊急事態と認めれば、その権限が飛躍的に強化され、人権が著しく制限される。たとえばトルコでは、昨年の軍のクーデター失敗後に政府が出した緊急事態宣言下で、これまで実に150人以上の記者が超法規的に逮捕。800人の記者が取材許可証を剥奪されたという(毎日新聞17年1月4日付)。日本で同じ状況がやってくる日は、思っているほど遠くはない。

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