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「土人」発言の背景…警官に極右ヘイト思想を教育する警察専用雑誌が! ヘイトデモ指導者まで起用し差別扇動

 外国人に対する差別意識の植え付けと思しき記事もある。たとえば、16年9月号で「初めて明るみに出る『在日』外国人犯罪の実態」と題した記事を寄稿しているのは、ネトウヨ雑誌「ジャパニズム」常連の元警視庁通訳捜査官・坂東忠信氏。坂東氏は「BAN」の常連でもあるのだが、今年10月発売の著書『在日特権と犯罪』(青林堂)のほか、これまで多くの反中嫌韓本・ヘイト本を上梓してきた。

 また、「BAN」を購入できるのは警察職員のみにもかかわらず、歴史認識の特集が多いのも特徴的だ。14年11月号の特集「『慰安婦問題』って何?――反日を加速させる韓国といかに付き合うか」は、タイトルからしてネトウヨ雑誌さながら。寄稿者は“慰安婦問題は存在しない”が持論の「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(救う会)会長・西岡力氏、「平成文化チャンネル桜」キャスターで最近積極的に沖縄ヘイトを展開している大高未貴氏らである。

 歴史認識に関しては、15年6月号から同年12月号にかけても複数執筆者による「戦後70年シリーズ~戦後史はここから始まった~」なる連載を行っているのだが、その執筆陣は、戦前の修身教育復活を提唱する小池松次氏、戦後日本や憲法への攻撃を繰り返す作家の吉本貞昭氏、そして保守系コミンテルン陰謀史観でおなじみの倉山満氏だ。

 さらに、日本最大の極右団体「日本会議」に関わる人物の姿までちらつく。たとえば年始の特集では、2年連続(「平成27年 躍進する日本」「平成28年 輝け日本」)で新田均皇學館大学教授が登場。14年3月号では高橋史朗明星大学教授が「立ち直りに欠かせない『親学』」なる記事を寄稿している。両者は日本会議の事務方的存在といわれる元生長の家活動家グループだ。

 他にも、「BAN」の過去3年間の寄稿者をあげていくと、一色正春氏(元海上保安官)、潮匡人氏(評論家)、加瀬英明氏(外交評論家)、河添恵子氏(作家)、黄文雄氏(評論家)、渡邉哲也氏(経済評論家)……などなど、タカ派国防論者から日本スゴイ本やヘイト本著者、日本会議代表委員、さらにはネトウヨツイッタラーまで勢揃い。

 しかし、一番驚かされたのは、06年11月号の特集「外国人犯罪の現場」だ。なんとこの特集に、近年のヘイトデモの中心人物のひとりである瀬戸弘幸氏を登場させ、持論を展開させているのだ。

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