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安倍首相「私は起立・拍手を促してない」は大嘘! 側近の“報道圧力男”萩生田官房副長官が指令を出していた

 萩生田官房副長官といえば、2014年末の衆院選に際して、在京キー局に対し〈報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い〉という恫喝文書を送りつけ圧力を加えるなど、政権の情報操作や広報戦略を指揮する安倍首相の側近で信頼も厚い。今回のスタンディングオベーションでは、演説当日の午前に竹下亘国対委員長ら幹部に、安倍首相が警察、海保、自衛隊などを讃えるくだりで「もりたててほしい」と指示を出していた。そして演説が始まると、国対メンバーが会議場で前の方に座る当選1、2回の安倍チルドレンたちに起立して拍手するように要請したのだ。

 指示を受けた若手議員はかなりの数にのぼっていったため、安倍首相サイドは他の議員はつられて立ち上がる、と計算していたのだろう。事実、小泉進次郎議員が後でテレビの取材に「私もびっくりして、つい立ってしまったが、あれは、ない。ちょっとおかしいと思う。自然じゃない」と批判していたが、安倍首相サイドからすれば、まさに仕掛け通りの展開だったわけだ。

 しかも、現に安倍首相は壇上で拍手を行っているが、これが演説中のスタンディングオベーションを促す行為でなければなんだというのか。現在、ネット上では原稿に「(拍手)」「(水を飲む)」などと細かい指示が書かれた画像が出回っており、これは文言から見て13年9月の所信表明演説の際のものである可能性が高いが、しかし、今回の所信表明での“台本”のなかにも、こうした「(拍手)」というジェスチャーが事前に記載されていたとみてまず間違いない。

 実際、昨年4月、安倍首相が米議会上下両院合同会議でスピーチしたときも、海外メディアは安倍首相が手に持つ原稿を写真付きで報じ、そこに「次を強く」「顔を上げ拍手促す」などという“ト書き”が赤ペンでなされていたことを指摘していた。

 さらに、安倍首相が30日の国会で放った大ウソはこれだけではない。安倍首相は答弁のなかで、スタンディングオベーションの「いい悪い」は個々の議員が判断するとして、前述の米議会演説の例に挙げ、こう述べた。

「たとえば米国の議会においては、スタンディングオベーションというのはよくあることでございますし、私も昨年米国の上下両院合同会議において十数回スタンディングオベーションがございました。このスタンディングオベーションが悪いと、私は言うことはないわけでございまして(略)、どうしてこれがことさらにですね、問題なのかということは、私はよく理解ができないわけでありますが」

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