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稲田朋美防衛が謎のLGBT団体から表彰! 同性婚絶対反対の家父長制論者がなぜ? 関係者の間でも疑問の声

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稲田朋美オフィシャルサイトより


 これはなにか悪いジョークなのではないか──。そう首をひねらざるを得ないニュースが3日の朝日新聞に掲載された。性的マイノリティの支援と啓発を行う団体が、LGBTをめぐる政策を推し進めた点を評価し、なんと稲田朋美防衛相を表彰したというのだ。

 記事によれば、稲田を表彰したのは、一般社団法人「フルーツ・イン・スーツ・ジャパン」。この団体が表彰を行うのは今年で2回目で、昨年は〈同性パートナーシップ証明書の発行に尽力した〉として渋谷区長の長谷部健が表彰されている。

 たしかに、稲田は昨年からLGBT政策の重要性を口にするようになり、今年に入ってからは政調会長として「性的指向・性自認に関する特命委員会」づくりを指示するなど、性的マイノリティ問題への取り組みを積極的に自民党内で働きかけてきた。

 だが、同団体が評価する稲田が音頭をとって4月に発表した自民党の「性的指向又は性同一性の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案要綱」とやらは、とても本気で性的マイノリティの権利に向き合っているとは思えないものだ。

 現に、6月に自民党が公開したLGBTについて自民党の考え方をまとめたパンフレットでは、〈カムアウトできる社会ではなく、カムアウトする必要のない、互いに自然に受け入れられる社会を実現します〉ともっともらしいことを記載しながら、同時にこのようなエクスキューズを入れている。

〈憲法24条の「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」が基本であることは不変であり、同性婚容認は相容れません〉
〈性的指向・性同一性(性自認)の多様性を受容することは、性差そのものを否定するいわゆる「ジェンダーフリー」論とは全く異なるものであり、一線を画します〉

 カムアウトする必要のない社会をめざすというのなら、差別の大元にある異性愛中心の考え方を社会から取り払う必要があり、そのためには同性婚の承認に向けた取り組みを行うのが当然の流れになる。しかし、それをはじめから拒絶し、その上、ジェンダーバイアスを是正する気はないと威丈高に言い切っているのである。はっきり言って、この文面だけで自民党および稲田が、性的マイノリティが差別を受けてきた歴史とその構造を理解するつもりがゼロなのは明白だ。

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