ようするに稲田氏は、自分は巨額の資産をたんまり抱え込んでいるくせに、政治資金という国民のためのお金を無駄遣いして、メディアによるチェックまで封殺しにかかり、さらに政治資金規正法の理念である〈民主主義の健全な発達〉のための資金収受の透明性までガン無視しているのだ。これを“民主主義の敵”と呼ばずしてなんと言えばよいのか。
ちなみに、今回の赤旗報道では、白紙領収書を受け取った稲田氏だけでなく、発行した自民党政治家の名前も報じられている。その中には、加藤勝信一億総活躍担当相、丸川珠代五輪担当相、そして高市早苗総務相など、発足した安倍内閣の閣僚が10人も含まれていた。ようするに、自民党は組織ぐるみで白紙領収書を発行、国民の目を欺き続けてきたのだ。
これらの政治家とともに、稲田氏の疑惑を徹底追及していくべきだろう。
しかし、問題はこの赤旗報道に、はたしてマスコミが続くか、である。ずっと指摘してきたことだが、辞任に追い込まれた舛添知事と同じような「政治と金」の疑惑が発覚しても、安倍政権中枢の政治家については一切報道しない、という状況が続いてきた。この重大疑惑がもし同じように無視されたとしたら、もはやこの国は民主主義国家ではない。
(編集部)
最終更新:2016.08.14 11:48