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安倍応援団の報道圧力団体「視聴者の会」賛同者の溝口敦が“反旗”!「安倍首相を立てる報道ばかり」「高市発言こそナンセンス」

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「放送法遵守を求める視聴者の会」公式サイト賛同者一覧より


『NEWS23』(TBS)の岸井成格アンカーを降板へと向かわせた民間団体「放送法遵守を求める視聴者の会」(以下、視聴者の会)だが、ここにきて、ある同会の「賛同者」が“反旗”を翻した。

「問題報道どころか、最近は安倍首相を立てるような報道やニュースばかりですよ。もっと批判しなきゃ。キャスターが特定の立場で批判的発言をしたっていいじゃないですか」(毎日新聞3月18日付夕刊)

 そう発奮したのは、暴力団や闇社会取材で知られるジャーナリスト・溝口敦氏だ。

 念のため確認しておくが、溝口氏が賛同者に名を連ねている「視聴者の会」は、放送法を曲解し、報道番組やキャスターらの発言が安保法制反対に偏っているなどとして放送局に圧力をかけている民間団体。その呼びかけ人は、“安倍礼賛本”の著者の自称文芸評論家・小川榮太郎氏や、「安倍晋三総理を求める民間人有志の会」発起人を務めた音楽家・すぎやまこういち氏など“安倍応援団”そのもの。賛同者の面々も、その半数以上が天皇元首化や徴兵制復活を目論む日本最大の極右組織・日本会議の関係者、あるいは親密な関係にある人物であることは本サイトで既報の通りである。

 ようは、「視聴者の会」は改憲派の極右論客や評論家たちが結集した“安倍政権の別働隊”なわけだが、しかし、冒頭に挙げた溝口氏の発言は、完全に同会の活動に対する強烈な批判であり、会の目的や存在そのものを否定する内容。小川氏たちからしてみれば、まったくの“造反”になるだろう。

 だが、溝口氏については、最初からなぜ、「視聴者の会」の賛同者になっているのか?という疑問の声が多く聞かれていた。溝口氏は歴史修正主義的思想とは無縁の反骨のジャーナリストで、同会によせた賛同メッセージでも〈NHK、民放を問わず、局の体質はゼイ弱です。ともすれば、権力と多数陣営に迎合しがちです。せめて放送法を盾に民主主義を守り、戦前への回帰を阻止せねば、と思います〉と、「視聴者の会」とは真逆の主張をしていたからだ。

 溝口氏が毎日新聞に語ったところによれば、昨秋、なんの前触れもなく「視聴者の会」から封書が届いたという。そして、「『放送法遵守』というから、どういう人たちが作った団体か確認せずに『賛同する』としてしまった」。

 つまり、溝口氏は、「中立」を装った「視聴者の会」のやり方にまんまと騙されて、官邸からの報道圧力に萎縮して安倍政権の意向を忖度している現在の放送メディアのあり方を正そうと、まったく逆の動機で同会に参加したらしい。

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