一部では、公明党が抑止力になるのではないか、という見方があるが、これは甘い。実は公明党とは、昨年末、消費税をめぐる軽減税率適用を自民党がのんだ際、「憲法改正に協力するということですでに裏取引がかわされている」という見方が根強い。
事実、橋下氏も軽減税率の与党合意の後、ツイッターでこれを評価し、「完全に憲法改正のプロセスは詰んだ」とつぶやいている。
もはや、憲法改正は完全に政治日程に乗ったと言っていいだろう。一方、こうした安倍政権と橋下維新の危険な動きに対抗しようという側はどうなのか。
昨年12月には、SEALDsなどの安保法制に反対する市民団体が「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」を結成し、参院選で野党統一候補を支援すると表明。野党も1人区で選挙協力を実現しようと共闘に向けて動いているが、安倍政権の動きに比べると、野党側は完全に立ち遅れている感が否めない。
本当に取り返しのつかないことになる前に、野党は一刻も早く共闘を実現させて、安倍政権に対抗する必要がある。
(田部祥太)
最終更新:2016.01.11 12:49