「官邸は対テロ対策を大義名分に共謀罪や盗聴体制を強めようとしていますから、逆にこの事件の捜査を進めて、その管理強化の世論作りに利用しようとしているのかもしれません」(政治部記者)
自らの政策をゴリ押しするために、警視庁の捜査をコントロールする安倍政権。本サイトが当時、つかんだ情報と官邸の狡猾な実態を以下に再録するので、ご一読いただきたい。
(編集部)
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混迷が続く「安保法制」の国会審議。そこへ追い打ちをかけるような、とんでもない防衛スキャンダルがここにきて持ち上がっているという。匿名を条件に、ある防衛省関係者が打ち明ける。
「陸上自衛隊の大物OBが、あろうことか、ロシアの情報将校と接触し、自衛隊内部の文書を渡していたという疑惑が持ち上がっています。しかも、この大物OB、その立場を利用して、かつての部下だった現職自衛官に文書を持ち出させたというおまけ付き。万が一、情報漏えい事件として立件されようものなら、安保法制の審議はストップしてしまいます」
安倍政権はこの疑惑にピリピリしているようだ。国会審議もさることながら、「今年中に実現するかもしれないプーチン大統領の訪日にこだわる安倍晋三首相の意思をおもんばかり、官邸サイドは警察当局に対して、今回の立件に暗に待ったをかけている」(官邸関係者)ともいわれているのだ。
官邸を悩ませている疑惑について、さっそく報告していこう。
陸上自衛隊では、ナンバーワンに当たる陸上幕僚長のもと、全国を5つのブロックにわけて「方面総監部」を置いている。疑惑の人物は、首都を守る方面総監部を率いるトップ「東部方面総監」だったという。「その東部方面総監は陸上自衛隊内で、いわゆる情報担当をつとめたことがあります。陸海空の3つの自衛隊を総括する統合幕僚会議で作戦参謀として活躍したこともあり、まさに主流派として王道を歩いていました」(防衛省担当記者)
数年前退官したこの元総監は、やがて世界的なメーカーの顧問に就任すると、世界中を飛び回っていたらしい。とても社交的な性格で、ロシア人に限らず、外国人との接触も多かったようだ。そんな中、疑惑とされる「接触」が行われたという。前出の防衛省関係者の話。