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南京虐殺世界遺産に抗議の自民党・原田委員長が荻上チキのラジオで「虐殺は捏造」と断言! ネトウヨのデマ信じる浅薄ぶり晒す

 原田氏は「私どもはこれが南京『虐殺』という評価には全く当たらない。虐殺というのは、組織的に国家ないしは権力が膨大な数の数千、数万の人間を殺すことを、国際法上の虐殺になっているんだけどね……」「だいたいあそこには十数万しか南京の市民が住んでなかった」と、述べたのだ。

 あらためて念を押しておくが、1937年の南京陥落前後に日本軍が中国人捕虜や民間人を虐殺したことは、日本政府も認めている客観的事実である。当時の虐殺行為は中国側の被害者だけでなく、旧日本兵たちが少なくとも数千人規模の中国人捕虜を集めて機関銃で殺害したことなどを証言している。

 また、第一次安倍政権時の2006年、安倍首相の訪中によって実施合意にいたった日中歴史共同研究でも、日本側が論文に〈日本軍による捕虜、敗残兵、便衣兵、及び一部の市民に対して集団的、個別的な虐殺事件が発生し、強姦、略奪や放火も頻発した〉と記している。

 人数についても、中国側が主張する30万人(これは1947 年の南京戦犯裁判軍事法廷に依拠した数字である)は否定したものの、日本側も〈研究では20 万人を上限として、4万人、2万人など様々な推計がなされている〉と、最低でも2万人の虐殺を認めている。

「南京虐殺はなかった」という、“虐殺まぼろし”論は一部のネトウヨや狂信的極右学者、右派メディアが叫んでいるだけで、保守系歴史学者の間でも相手にされていないトンデモ陰謀論なのだ。

 しかし、原田委員長は今回のインタビューで、そのネトウヨと同じように「数千人の『虐殺』には当たらない」と強弁したのである。

 しかも、原田氏の強弁はなんの根拠もないものだった。「十数万しか住んでなかった」などと言いながら、荻上氏から当時の南京氏の人口についての統計データを読んだことがあるのかと聞かれると、具体的なデータについてまったく答えられずしどろもどろに。そのうえで「あれだけの人数が虐殺されたとすれば当時の新聞が書いているはずだ!」と主張するのだが、これも荻上氏から、南京陥落直後に当時の米紙ニューヨークタイムズやワシントンポストなどが南京での日本軍の捕虜殺害や民間人への残虐行為等を報じていることをあっさり指摘されてしまう。

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