たとえば19日放送の『ひるおび』(TBS系)では、コメンテーターの八代英輝弁護士が、「殺害の態様が残虐すぎる」として、こう結論付けた。
「殺害の仕方が子ども特有の幼稚さからくる残虐さなのか、あるいは快楽殺人のようなものからくる猟奇性なのか、その二面のどちらかだと思うんですけど」
『スッキリ!!』(日本テレビ系)も同様だ。20日の放送では、元・兵庫県警刑事や元・東京都監察医務院長の見解を紹介するかたちで、犯人像を“未成年、複数犯、顔見知り”と報道した。なかには「強いリーダーに『お前らもやれよ』と、『殺人者の共同犯になってくれなければ裏切りだぞ』という脅しがあるから恐る恐る切った気がする」というコメントもあり、完全に“10代の少年グループによる少女殺人”を印象付ける報道だった。
また、『直撃LIVEグッディ』(フジテレビ系)も21日の放送で、犯罪心理学者や元大阪府警刑事が「猟奇性はない」「怨恨の可能性が非常に高い」とデタラメな推理を披露していた。
そして、一番ひどかったのが『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)だ。20日の放送では、コメンテーターの嵩原安三郎弁護士が「一部で報道されてますけど、顔見知りではないか。幼い人間が犯人ではないかという僕の感覚とも一致してですね」と語った後、
「実はあの、インターネットの、2ちゃんねるなんかの書き込み見ますとね、犯人なのか、犯人を装った人物なのか、罪を告白するような書き込みが一部出てましてね。(略)推理としてはよくできていますよね」
と、まるで推理ゲームを愉しむように2ちゃんのデタラメななりすまし書き込みを紹介していたのだ。
また、同じくコメンテーターの梅沢富美男氏にいたっては「とても悔しいのは、その間子どもたちが帰ってこないのに、(家の人は)なんで探しに行ってあげなかったのか」と怒り混じりに、またぞろ“少年犯罪は親の責任”という論をぶち上げる始末だった。