読売新聞公式HP「読売新聞へようこそ」より
国民の安保法案への反対の声は日を追うごとに高まっているが、安倍政権の御用メディアはどうしてもそれを認めたくないらしい。集団的自衛権容認、安保法案に一貫して全面賛成を表明してきた読売新聞が、7月24〜26日に全国世論調査を実施したのだが、その際にこんな設問をしたのだ。
〈安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか〉
安倍政権の主張をそのまま質問文に盛り込む露骨すぎる誘導質問。ここまでやるかと驚きだが、しかし、この“質問文マジック”にもかかわらず、「安保法の整備」に「賛成」38%、「反対」51%。今国会での安保法成立については、「賛成」26%、「反対」64%と、いずれも反対が賛成を大きく上回り、逆に、国民が明確に廃案を望んでいるということを明らかにしてしまった。
だが、結果には反映されなかったとはいえ、社会の公器であり、公正な報道が求められる大新聞がここまで露骨な世論調査をやっていいのだろうか。
あの池上彰も朝日新聞8月1日付のコラム「新聞ななめ読み」で、この読売の世論調査について、こうバッサリと切り捨てている。
「こんな聞き方だったら、『それはいいことだ』と賛成と答える人が大勢出そうです。設問で答えを誘導していると言われても仕方ないでしょう」
しかも、読売のこうした“偏向質問”は、いまに始まったことではない。本サイトは、これまでも読売の世論調査調の結果が他社と大きく異なっていたことを、今年6月に指摘。いずれも安倍政権に有利に働く結果を誘導するものだった。その“世論操作”のカラクリを解説した記事を以下に再録するので、是非この機会にご一読いただきたい。
(編集部)
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▽なぜ読売新聞の世論調査では「安保法制賛成」が40%もいるのか? 回答誘導のカラクリ
(リテラ 2015年6月25日付)安保法制法案に「賛成」27.8%、「反対」58.7%──共同通信社が今月20日、21日に実施した全国電話世論調査の結果である。明らかに国民は安倍政権がゴリ押ししている安保法制にNOと言っているわけだが、ところが、ある別のマスメディアはこんな数字を出していた。
〈1.賛成 40% 2.反対 48% 3.答えない 12%〉