左・テレビ朝日『報道ステーション』HPより/右・『国家の暴走』(角川書店)
『報道ステーション』(テレビ朝日系)で爆弾発言をした古賀茂明氏をめぐって新たな動きがありそうだ。10日発売の「文藝春秋」5月号でジャーナリストの上杉隆氏がこの問題を検証した記事を発表。そこで古舘伊知郎と古賀氏をめぐる録音テープをそのまま再録している、との情報が業界をかけめぐっているのだ。
取沙汰されているテープは3種類。ひとつは、『報ステ』で、古賀氏が古舘伊知郎との口論の中で「古舘さんもその時におっしゃいました。『この件に関してはお役に立てなかった。本当に申し訳ない』と。全部録音させていただきましたので、そこまで言われるならすべて出させていただきます」と発言したもの。
2本目は「週刊文春」4月9日号が報道した、スタッフとのやり取りを録音した“テープ”だ。「文春」によると、2月25日の放送後、古舘がミスをした担当者に「俺はやくざと一緒だ。体張ってやってんだ。お前らサラリーマンとは違うんだ」と怒鳴ったときのものだという。
そして3本目もやはり「文春」が報じたテープで、「古舘さんが個室に川内原発のVTRを作ったスタッフでMの腹心であるHを呼び出して『俺のバックには、組が付いている』と暴力団の実名を挙げて恫喝したもの」であるという。
上杉氏はこの3本を入手し、それを「文藝春秋」に持ち込んだというのだ。とくにこの3本目はニュースキャスターが暴力団との関係を自ら語っているということであり、本当に表沙汰になったら古舘降板は必至。そんなところから『報道ステーション』はすでにポスト古舘の体制作りに入っているとの情報まで流れた。
しかも、これはただの噂にとどまらなかった。「FLASH」(光文社)4月21日号は、なんとテープは5本あって、「その内容を暴露した記事が、近く月刊誌に発表される」と報じ、こんなテレ朝関係者の台詞を掲載している。
「さらに別のテープには『俺のバックには組がついているんだ』と発言したものもあるという。しかも古舘氏は具体的な反社会勢力の名前や特定人物の個人名も挙げているといわれ、これが事実で、それが暴露されたらキャスター生命は終わりになってしまいますよ」
しかし、結論から言うと、『文藝春秋』に載っているのは、2本目のスタッフに「俺はやくざと一緒だ。体張ってやってんだ」と言っているテープのみ。まあ、これくらいなら、報道の修羅場でとびかってもおかしくない台詞であり、降板にはいたらないだろう。