J-NSCの活動内容は、ビラなどのポスティングや「インターネット等を活用した各種広報活動・情報収集活動・会員相互の交流活動」。自民党の政策や方針などをネットに日々書き込むこととされている。
いわば、ネットで自民党に有利な書き込みを行うステマ部隊なのだが、彼らの活動はたんに自民党を称賛するだけでない。ネット上で対立候補や他党に対するネガティブキャンペーンを張る中心的存在となっているという。
「週刊現代」(講談社)14年11月22日号には、自民党関係者によるこんな談話が掲載されている。
「J-NSCの会員専用サイト内にある掲示板に、例えば『△△党の××候補が、こんなことを言っている』と書き込むんです。すると、『有志』の会員が勝手にその候補者に対してネット上で匿名の批判を浴びせたり、ネガティブキャンペーンを展開してくれるというわけです」(「週刊現代」)
つまり、自民党自体が彼らを使って、他党への批判・悪口を誘導しているというのだ。
選挙期間中も、ネトサポの“活動”は日夜行われていた。実際、12月13日のTBS『報道特集』では、「地方から見た衆院選」と題して、アベノミクスの是非などが放送されたのだが、ツイッターでは、これに反応した複数のJ-NSC会員を公言するアカウントが、以下のようなツイートをしていたのである。
〈調査したら自民党が大勝しそうだったから、数少ない例外の選挙区を取材して長々と投票前日に放送するってのも、すがすがしいくらい露骨だよなwww悔しいんだろうなあwww〉
〈これだけ『大義』に溢れる選挙はないけどね。政策論争報道より反対のための反対に徹した @tbsらメディアの偽善か…。〉
しかもこのJ-NSC会員はかなりの部分で、いわゆるヘイト勢力やネトウヨともかぶっているようだ。たとえば、J-NSCのツイッターアカウントをチェックしてみたところ、アイコンに日章旗や旭日旗を飾っている者が少なくない。プロフィール欄にも、「反日」や「嫌韓嫌中」など、ネトウヨの決まり文句が並んでいる。具体的には以下のような感じだ。
〈左翼撲滅。憲法第9条廃止。自衛隊を国軍へ。原潜と核抑止力保有。交戦権明記。自主憲法制定。日教組解体。外国人参政権(帰化人親子4代参政権)反対。夫婦別姓反対。共同親権と面接交渉の法制化。国家と君が代への忠誠。愛国心教育。打倒中国韓国北朝鮮&左翼労組&民主党。北朝鮮は拉致被害者を返せ!通名禁止。在日特権廃止。J-NSC会員〉
〈嫌中韓。安倍政権絶対支持! *パチンコ廃止を求める会会員/J-NSC会員/在特会支持 ジンケン派や放射脳・サベツ主義者は嫌い。国の安全・平和は強力な軍事力がバックボーンにあってこそ。自衛隊を国軍に、憲法九条は改正必要!〉
他にも「日韓断交希望!嫌韓嫌中」「今、日本は売国奴の手によって切り売りされようとしています」「保守支持!日本大好き、韓流嫌い!」「特亜、マスゴミ、放射脳、地球市民、反日似非日本人は大嫌い」「ネトウヨ上等! 国士上等!!」といった自己紹介をしているJ-NSC会員がやたら多く、しかも「在特会支持」や「在日特権廃止」を堂々と公言するなど、ヘイト勢力との親和性も非常に高い。