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朝日新聞の次は『報道ステーション』がやられる!? 古舘降板、番組終了も

 しかも、この2週間後の9月27日には御嶽山が突然噴火し、むしろ火山リスクを問題にしていた『報ステ』の主張の正しさが証明された形になった。川内原発から160キロという距離に、御嶽山以上に頻繁に噴火を繰り返す桜島があり、桜島はカルデラ噴火が起こした場合は川内原発も壊滅的な被害にあることが予想されているのだ。どう考えても社長の謝罪やBPO審議の対象になるような話ではない。にもかかわらず、ここまでの事態になったのは、田中委員長率いる原子力規制委員会が強硬に抗議してきたためだ。

「田中委員長は安倍首相や官邸とも近いため、テレビ朝日としては、謝罪を拒否したら、朝日新聞の二の舞になるという恐怖があった」(テレビ朝日関係者)

 原子力規制委・委員長の田中氏はこれまで内閣府原子力委員代理や日本原子力学会会長をつとめるなど「原子力ムラ」の大物だった人物。第二次安倍内閣発足以後は、官邸や電力会社とタッグを組んで、原発再稼働に向けた動きを急加速してきた。今回の田中委員長の強硬姿勢には、こうした“原子力ムラ”の意向も働いているのではないか、といわれている。 

「『報ステ』は今も原発の危険性を報道し続けている数少ない番組で、規制委員会や電力会社、官邸にとってはうっとうしい存在だった。そこに、この問題が起きたので、朝日と同様、一気に攻め込んでやろうと考えたのではないでしょうか」(政治部記者)

 しかも、この問題を機に、安倍政権は『報ステ』つぶしに本格的に動きはじめたようだ。もともと、自民党は前身の『ニュースステーション』時代から、この番組を敵視しており、2003年に安倍が自民党幹事長に就任すると、「民主党の肩を持っている、偏向報道だ」と抗議し、自民党の出演を拒否するなど、徹底的に圧力を加えていった経緯がある。

「『報ステ』になってからも同様で、自民党はことあるごとにテレ朝側に『偏向だ』と抗議しています。安倍首相は古舘キャスターのことも相当嫌いらしく、出演した際には古舘キャスターの批判にムキになって反論するということもありました。ある意味、安倍首相にとって『報ステ』つぶしは朝日つぶしに次ぐ悲願のようなものだった。権力を盤石にした今、その動きを本格化させる腹づもりのようです。第2次内閣で高市(早苗)さんを放送局を管轄する総務相にもってきたのもその一環ではないかといわれています」(前出・政治部記者)

 実際、9月17日には在京キー局社長が高市総務相のところに挨拶に訪れたが、この際、高市大臣は吉田社長にテレ朝の報道姿勢についてかなり皮肉をいったといわれている。

『報ステ』と古舘に対しては、テレ朝内部からもプレッシャーがかかっているという。プレッシャーの主は早河洋会長。早河会長はもともと『ニュースステーション』のプロデューサーで、『報道ステーション』に古舘を抜擢した当事者。だが、本サイトでも報じたように、早河氏は最近、幻冬舎・見城徹社長の仲介で安倍首相と急接近しており、自局の看板ニュース番組の安倍批判、原発批判の路線転換を迫っているのだという。

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