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読売テレビが子ども相手に竹田恒泰の「フェイク皇室史」と「女性天皇否定」を一方的に刷り込む偏向番組を放送!

 竹田氏のこうした姿勢は、小学生からの質問に対しても同様だった。講義の後。女子児童が「イギリスでは前までエリザベス女王、女の方だったから、ちょっとなんでなのかなって」と質問すると、竹田氏はこう答えたのである。

「世界にいろんな王様っているんですけども、日本の天皇とよその王様って全然違うんですよ。ヨーロッパのほうは女性が王になったり、普通にしてきてるんですけど、ただ女性が王になると、王朝名が変わるんですね。たとえば、愛子さまが田中さんと結婚するとするでしょう? 子どもの田中くんが即位するとどうなるかっていうと、ご先祖辿っていくと、途中から田中家のご先祖に行っちゃうよね? 神武天皇関係ないよね、これ。だから別の王朝になっちゃうのね。だから国が変わっちゃう。ヨーロッパでも中国でもそういうふうに考えてきました」

 愛子内親王が田中さんと結婚すると、田中王朝になっちゃうって、天皇家に婿入りすれば苗字がなくなるのだから、そんなことが起きるはずがないだろう。

 とにかく、竹田氏は男系男子を押し通し女性・女系天皇を封じ込めるために、終始、子ども相手に史実を無視したデタラメな歴史観とごまかしを強弁し続けたのである。

 もちろん竹田氏のこうした発言は珍しいことではないが、問題は、竹田氏の主張を垂れ流した読売テレビの責任である。

 番組はアリバイとして、スタジオにいる他のコメンテーターが授業内容を評価するという体裁をとっており、「良くなかった」とするコメンテーターも多かったが、その理由として主張の偏りを指摘したのは橋下徹氏くらい。あとは「4分の時間の使い方が下手くそ」「最初のSnowmanのツカミ、いらない」「結論がそういうもんだからだとプレゼンは1分で終わってしまう」などという半分ギャグのようないじりコメントばかりだった。

「君たち全員神武天皇の子孫」とか「男系男子は2000年続いている」などの大嘘解説について、訂正や注釈が加えられることはなかったし、竹田氏の授業を受けた子どもたちにそうしたフォローが行われる場面もなかった。

 こんな事実に反した一方的な内容を、公共の電波にのせていいのか。それだけではない。読売テレビはこの番組に小学生を出演させ、なんのエクスキューズもなく、竹田氏のフィクションやインチキなロジックをあたかも歴史的事実のように聞かせ、その男系男子肯定論と女性差別を刷り込んでいるのだ。

 実際、番組では子どもたちが授業を評価するというシーンもあったが、7人中5人の子どもが竹田氏の授業内容に「◯」をつけていた。子どもたちに一方的な洗脳教育をしたというこの事実だけとっても、読売テレビはBPOの対象になってしかるべきではないか。

 しかし、恐ろしいことに、そうした批判はネット上にとどまり、メディアでも政界でもまったく問題になっていない。それどころか、社会では竹田氏が番組で子どもたち相手に語っていたような戦前的なカルトな歴史観がどんどん広がっている感じすらある。

 このままいけば、全国の小学校で「神武天皇から続く伝統」とか「神武天皇はみんなのご先祖」とか教えられるようになるという可能性も、十分ありうるだろう。

 そうした事態を食い止めるためにも、私たちはいまの男系男子論をはじめとする偽の伝統に何度でもおかしいと言い続ける必要がある。本サイトでは、改正皇室典範改正が可決成立した直後に、〈“男系男子の皇位継承”は明治期の創作! 旧皇室典範策定時に「男を尊び女を卑むの慣習、人民の脳髄」とトンデモ論で女性天皇を否定〉と題し、自民や維新、右派の主張する「男系男子は2600年続く伝統」がいかにデタラメかを記事にした。以下に再録するので、あらためてご一読いただきたい。

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 皇室典範の改定が7月17日参院本会議で可決され、成立した。世論調査で圧倒的に支持されている女性天皇・女系天皇については議論すら一切されることなく、専門家・識者からも様々な問題点が指摘され、国民の理解もまったく得られていない「旧宮家の男系男子養子案」を、高市政権が数の力で押し切ったのだ。

 改定を受け、同日、国連のグテーレス事務総長が「全ての国に対し、あらゆる地位や職業において女性の権利向上につながる包摂的な政策を奨励する」との見解を示したが、当然だろう。

 女性天皇を阻止し、男系男子を維持するためだけに、天皇から36親等から38親等も離れた民法上の「親族」ですらない赤の他人を養子として皇族に迎えるというのは、時代錯誤のトンデモ改定でしかない。

 しかも、今回の皇室典範改正は、国際社会の常識からみて異常なだけではない。右派が大好きな“日本の歴史・伝統”からみてもインチキ極まりないのだ。

 実際、自民のコバホークこと小林鷹之政調会長が「皇位の男系継承は2600年以上にわたって先人たちが守り抜いてきた皇室の伝統」と言ったり、維新の藤田文武共同代表が「2000年以上の歴史を持つ皇室と、たかだか60年あまりの歴史しか持たない憲法や移ろいやすい世論を同時に論じることはナンセンスでしかない」という安倍元首相の言葉を引いて発言したように、右派は男系男子にこだわるほとんど唯一の根拠として「男系男子は神武天皇以来2600年以上続く伝統」と主張してきた。

 そもそも2600年前は縄文時代であり、神武天皇は実在しない神話上のキャラクターにすぎないというツッコミはおくとしても、この「男系男子=日本の長い伝統」という論自体が大嘘なのだ。

 天皇が「男系男子」と規定されたのは、明治時代、1889年に制定された旧皇室典範(1889〜1947)でのことだ。せいぜい明治からの伝統にすぎない。

 これは単に明文化されたのが明治というレベルの話ではない。男系男子による継承が暗黙の不文律だったわけでも日本古来の伝統だったわけでもないことを多くの学者・専門家が指摘している。

 高市政権による皇室典範改定がいかにとんでもないものだったかを理解してもらうためにも、改めて歴史的に検証しておこう。

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