投稿にある「インナー」は下着ではなくジャケットのすぐ下に着ているブラウスやカットソーのことを指していると思われるが、実は、「ハンカチやインナーのアイロンがけ」に「時間がかかる」というこのアピールについて、女性を中心に「アイロンがけ不要なインナーにすればいい」「ニュース映像や国会中継を見ても、高市首相がジャケットの下に着ているインナーは、そもそも自宅でアイロンがけをするタイプのものじゃないのでは」というツッコミが殺到しているのだ。
〈今どきのスーツのインナーはアイロンいらないよね〉
〈夏のスーツのインナーにアイロンが必要なブランドあんまりないでしょう?〉
〈アイロンが必要なインナー、てあまりない〉
〈インナーにアイロン普通はかけないんですよ… アイロンかけなきゃいけないインナーって??〉
〈高市さんてアイロンかけが必要そうなインナー着てるっけ?〉
〈高市のインナーってアイロンかけるようなの着てない気がするんだが?〉
〈早苗を睡眠不足にするインナー。ほぼノーカラー、ポリエステル素材が多そう、レース素材やニット、カットソーもあるだろうけど。 これのどこにアイロンがけが必要なんだ?〉
多くの人が指摘しているように、実際、アイロンがけの必要のないインナーはいくらでも売っているし、高市首相が愛用しているとされるブランドjun ashidaにも、アイロンがけ不要のシリーズがある。あるいはjun ashidaのような高級ブランドのインナーは、逆に自宅で洗濯・アイロンできず、ドライクリーニングに出すタイプのものが多い。
アイロンがけが必要なタイプだとしても、睡眠を削られると嘆くくらいなら、クリーニングに出せばいいではないか。男性議員のワイシャツだって多くが自宅でアイロンがけしてるわけじゃなく、クリーニングに出している人がほとんどだろう。衆院・参院それぞれの各議員会館内には、議員や秘書らのためのクリーニング店もある。
高市応援団には、クリーニングから返ってきた衣類に発信機や盗聴器、毒針などが仕込まれるかもしれないから、セキュリティ上クリーニングを使えないなどという、トンデモ陰謀論で擁護していた人もいたが、当の高市首相もクリーニングを使っている。
2025年11月21日、高市首相はG20のため南アフリカに向かう飛行機のなかから、Xにこんな投稿をしていた。
〈昨日は、午前中の日程を空けてもらって出張用荷物のパッキングをしましたが、悩みに悩んで凄く時間がかかったのが、洋服選び…。〉
〈クリーニングから戻ってきた服の中から、「安物に見えない服」「なめられない服」を選ぶことに数時間を費やしました。
結局、手持ちが少なく、皆様が見慣れたジャケットとワンピースの組み合わせで荷作りを終えましたが…。
外交交渉でマウント取れる服、無理をしてでも買わなくてはいかんかもなぁ。〉
セキュリティがどうとかいう話ではなく、ジャケットやワンピースをクリーニングに出すときに、一緒にインナーも出せばいいだけの話ではないか。お金がかかるというかもしれないが、数十万円するスーツを着ているのだから、インナーのクリーニング代が出せないはずはない。スカートの裾のほつれやボタンの補強にしても、お直しの店だって、庶民が使うようなカジュアルなタイプから高級なタイプまでいくらでもある。秘書や事務所スタッフに届けてもらえばいいだけだろう。ハンカチのアイロンがけにいたっては、個人の趣味やこだわりの領域。
それをここまで「アイロンがけ」を強調するとは、もしかして、日本会議などの右派には、「女性はハンカチやインナーをアイロンがけするのが日本の伝統」という教義でもあるのだろうか。
一方、イギリスの「インディペンデント」紙は、SNSユーザーのこんな見解を紹介するかたちで、高市首相の投稿がイギリス女性初の女性首相のサッチャー氏の模倣ではないかと指摘していた。
「ちなみに、マーガレット・サッチャーも一晩に4時間しか眠らないことで知られており、彼女の伝記によると、首相在任中も首相官邸でスタッフの食事を料理し、夫の朝食を用意し、アイロンがけまでしていたと記されている。おそらく、問題の投稿はこのことが頭にあって書かれたんじゃないかな」
いずれにしても、高市首相の「寝てない」「休んでない」アピールに無理があるのは明らかだろう。週末はほとんど誰とも会わず、公邸にこもりきりで、平日も早々に帰宅。徹夜で読み込んでいる資料は、自分が作ったすでに提案済みの文書に関するもので、着用しているインナーはアイロンがけするタイプのものではない……。
実際、高市首相は、統一教会との関わり、経歴詐称、総務省文書「捏造」発言、裏金、裏帳簿、領収書偽造、そして直近の誹謗中傷動画問題まで、疑惑や不正、スキャンダルを追及されると、信じられないような嘘を平気でついてきた。今回も、誹謗中傷動画問題や皇室典範改正強行への批判が高まり、支持率が低下している高市首相が、「寝てない」アピールで国民の同情を引こうと、話を盛りに盛ったということではないか。
しかし誤算だったのは、高市首相が嘘つきであるということに多くの国民が気づき始めたことだ。その結果、少し前までは同情を引いていた「寝てない」「休んでない」アピールが逆に、批判を引き寄せる結果となった。
高市首相もそろそろ、国民を馬鹿にしたような詐術を弄する政治手法を一刻も早くやめて、数々の不正や疑惑についても、説明責任を果たすべきだろう。
(編集部)
最終更新:2026.07.29 08:56