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「自衛隊は経済的に厳しい子が」は間違ってない! 貧困層を標的にした自衛隊員募集、やす子、山上被告も…日本でも進む“経済的徴兵制”

自衛隊と米軍の共同訓練をオンラインで視察する進次郎防衛相(小泉進次郎インスタグラムより)


「自衛隊に行く子どもたちって、経済的に厳しい子どもたちが行くんですよ」「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりませんよ」

 立憲民主党の古賀千景・参院議員が、15日の参院決算委員会で小泉進次郎防衛相への質問のなかで発言した件が、大炎上している。

 この発言に対し、小泉防衛相が「配慮に欠ける質問」「事実誤認」と反論。さらに会見で「自衛官や家族の皆さんが傷ついている」などと煽ったのが犬笛となって、自民党や保守系政治家や右派メディア、コメンテーターが、一斉に「ありえない職業差別」「崇高な任務にあたる自衛隊員への侮辱」などと、猛批判を展開。ネットでも、ネトウヨを中心に「自衛隊をバカにするな」「日教組出身の偏向議員によるデマ」「議員辞職しろ」と、古賀議員への攻撃が過熱している。

 こうした状況を受けて、所属の立憲民主党も古賀議員を厳重注意処分し、謝罪をする事態となった。

 しかし、「自衛隊は経済的に厳しい子が行く」という古賀議員の発言はここまで批判を受けるようなものではない。むしろ、日本の自衛隊の現実を明らかにしたものと言える。実際、自衛隊と貧困の相関関係については、それを物語るさまざまな証言やデータ、証拠がある。

 そもそも、徴兵制のない国では、貧困層が生活のためにやむなく軍隊に入るケースが多く、事実上の「経済的徴兵制」であると批判されてきた。

 典型的なのが、ロシアで、高待遇や借金の帳消しなどで兵を募り、ウクライナ戦争に送り込んでいることが知られているが、この構造は、西側の民主主義国にもある。

 米国では、イラク戦争が泥沼化した2005年、公立高校から入手した名簿をもとに、貧困層を狙い撃ちした新兵募集が行われ、社会問題になった。

 当時、新兵募集のやり方に足して反対運動を展開していた非暴力資料センターのボブ・フィッチ氏が、朝日新聞にこんなコメントをしている。

〈ブッシュ大統領は昨年の選挙で「徴兵制は導入しない」と約束した。「皆さんの子どもは戦場に送らない」という中産階級に向けたメッセージだったと思う。
 だれが戦争に行くのか。状況を一番よく言い表す言葉は「貧乏人の徴兵制」だ。進学や就職などの選択肢がなく、金と仕事に困っている若者が標的になる。
 予算を人質に学校から個人情報を入手して電話をかけまくる。ビジネスのマーケティングと同じだ。学費補助にしても、受けるには条件がいろいろある。明らかなウソはつかないが、誤解させる。〉(2005年8月12日付朝刊)

 こうした経済的徴兵制の構造は日本も例外ではないのだ。政府は自衛隊入隊者の出身家庭の収入などを公表していないが、所得の低い家庭の出身者が多いことは、間接的なデータからも読み取れる。

 自衛隊入隊者に所得の低い家庭出身者が多いことを物語るデータのひとつが“学歴”だ。東京大学の学生の親の年収調査など、さまざまな調査やデータで、親の経済力と学歴に相関関係があることは指摘されているが、自衛隊の新規入隊者の約70%が高卒者。大学など高等教育機関への進学率が74%を超えるなかで、この数字は突出している。

また、自衛隊には、平均収入の高い都道府県の出身者が少ないという指摘もある。自衛隊の日報隠蔽や経済的徴兵制の問題を追及してきたジャーナリストの布施祐仁氏は、2023年、「Dialogue for people」のインタビュー(https://d4p.world/21027/)でこう語っている。

「都道府県ごとの平均所得と人口比率で、自衛隊に入る人がどのくらい多いのか調べてみました。すると見事に「所得と反比例」した結果が出ました。所得が高くなればなるほど、自衛隊入隊比率は下がっていくという構造があると言えます」

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