小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

兵庫・斎藤知事問題で維新の責任を改めて検証! 局長を“自死”に追い詰めた維新県議、課長の自死は吉村肝煎り優勝パレードが原因か

兵庫県HPより


 いつまで知事の座にしがみつく気なのか。パワハラなどの疑惑を内部告発された斎藤元彦・兵庫県知事が8月30日、県議会の百条委員会にはじめて出席したが、自殺した元西播磨県民局長の処分を「適切だった」と言い張り、挙げ句、告発文書について「文書を見たとき大変ショックだった」「つらい思いをした」などと被害者ヅラまでしたからだ。

 疑惑を隠すために元局長を処分するという公益通報者保護法違反をはじめ、斎藤知事の責任の重さは言うに及ばないが、いま一度確認しておきたいのは「維新の非道さ」だ。

 8月25日におこなわれた箕面市長選では現職の維新候補が大敗を期し、大阪府内の首長選挙では初めて維新の現職が敗れるという結果に終わった。この惨敗を受け、吉村洋文・大阪府知事も態度を一変。これまで斎藤知事について「パワハラと言われるようなことはしていないと聞いている」などと話していたにもかかわらず、選挙後の27日には斎藤知事の辞職勧告や不信任決議の検討について「当然その可能性はありうる」と方針転換した。

 一方、日本維新の会の藤田文武幹事長は28日、「極悪な知事がいて、それを糾弾しないといけないっていう状況ではないと思う」などと擁護を展開。そればかりか、「県庁にも非常に問題もあるし、百条委員会にも相当問題がある」などとお門違いの非難を繰り出したのだ。

 選挙に負けて手のひらを返したかと思えば、この期に及んでも斎藤知事を「糾弾するほどではない」と庇い、県庁や百条委への批判で論点をずらそうとする……。いかにも維新らしい態度だが、忘れてはならないのは、元局長を自殺に追い込んだ要因には維新の存在もあった、と考えられることだ。

 実際、内部告発の文書をめぐっては、知事の側近だった片山安孝・前副知事が元局長の公用パソコンを押収し、プライベートな情報を入手。その私的な情報を井ノ本知明・前総務部長らが県議らに漏していた疑いがあると報じられているが、6月14日に開かれた百条委の初会合では維新所属の県議が「人事課の調査、そこから得られた資料は全て開示をしていただきたい」と発言。また、同時期には維新の県議が「元局長をつるし上げてやる」といった発言をしていたのを聞いたという証言もあったという(「AERA.dot」7月13日付)。議会関係者は「元局長の耳には、維新がすべての開示を求めているという情報も入っていたと思います」と語っているが、その後、7月7日に元局長は「死をもって抗議する」というメッセージを遺して自死している。

 ちなみに、百条委で元局長のパソコンに入っていたすべての資料を公開すべきと主張したのは維新の岸口実県議と増山誠県議だが、岸口県議は百条委の副委員長を務めており、増山県議は23日におこなわれた百条委の記者会見でも斎藤知事を擁護する発言をしていた。藤田幹事長は「百条委にも相当問題がある」と述べたが、問題があるとすれば、内部告発者を窮地に立たせるような言動を取ってきた維新県議がいまだに百条委メンバーに入っていることだろう。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。