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岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくり

 だが、岸田首相の最近の発言でもっとも「安倍感」がむき出しになったのは、子どもの貧困をめぐる発言だろう。

 というのも、2月28日付の朝日新聞に自民党と連合の接近について書かれた記事が掲載されたのだが、そのなかで、あ然とするほかない岸田首相の発言が記述されていたのだ。

 記事によると、2月6日に首相官邸で岸田首相が連合の芳野友子会長と面談した際、芳野会長が「夏休みや冬休みは給食がなく、体重が減る子もいる」と言及。すると、この話を聞いた岸田首相は〈ソファから身を乗り出し〉て、こう言い放ったというのだ。

「え、そんな子どもたちがいるんですか」

 あらためて指摘するまでもなく、「3食のうちしっかり食べられるのは給食だけで、給食のない夏休みに体重が減る子どもがいる」というのは、子どもの貧困が社会問題となった安倍政権下から指摘されつづけてきた問題だ。実際、大手メディアでも取り上げられてきた問題であり、国会でもたびたびこの問題が俎上に載せられ、質疑がおこなわれてきた。その質疑の場に岸田氏が大臣として出席していたこともある。

 さらに、岸田首相は総理就任直後から「聞く力」アピールのため、「車座対話」と称して現場視察などの活動を開始。2021年10月12日には東京・大田区のこども食堂を訪問し、「想像以上に切実な、そして厳しい現実を感じさせてもらった」などと語っていた。また、2022年10月11日にも困窮家庭の子どもたちの支援者たちと「車座対話」をおこない、「切実な現実、さらなる取り組みの必要性を痛感した」などと所感を口にしていた。このように、子どもの貧困問題に取り組む当事者たちと「対話」をおこなってきたのだから、当然、岸田首相は子どもたちが置かれている現状について関心を寄せているのだと、普通は思うだろう。

 にもかかわらず、岸田首相はメディアでも国会でもさんざん取り上げられてきた「夏休みや冬休みは給食がなく、体重が減る子もいる」という話題に対し、ソファから身を乗り出し「え、そんな子どもたちがいるんですか」と驚いて見せたというのである。もはや絶句するほかないだろう。

「異次元の少子化対策」などと口にしながら、いかにも世襲の“お坊ちゃん”政治家らしい無知・無関心ぶり……。格差を拡大させた上、“庶民の困窮など知ったことではない”という態度を取りつづけた安倍元首相と瓜二つとしか言いようがないだろう。

 そもそも、岸田首相は2月15日、衆院予算委員会で「家族関係社会支出は2020年度でGDP比2%を実現している。それをさらに倍増しようと言っている」と発言し、自ら「子ども関連予算の倍増」を打ち出したが、すぐさま岸田官邸および自民党は答弁の修正に躍起となり、最近では倍増について追及を受けると、岸田首相は「数字ありきではない」などと逆ギレ。この醜態も安倍元首相にそっくりだ。

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