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岸田には安倍が乗り移っている! 極右政策強行だけでなく「ごまかし答弁」の手口や民主党への責任転嫁、逆ギレぶりまでそっくり

 しかし、さらに岸田首相が、安倍元首相が乗り移ったかのような発言を連発したのが、2月26日におこなわれた自民党の党大会における演説だ。この演説で岸田首相は「安倍元総理の強力なリーダーシップ」を褒め称えたあと、こんなことを言い出したのだ。

「この10年は、民主党政権によって失われた『日本の誇り、自信、活力を取り戻す』ために、皆で力を合わせ、大きくこの国を前進させた『前進の10年』でありました」

 ようするに岸田首相は、安倍元首相のお気に入りフレーズだった「悪夢の民主党政権」と同様の民主党政権の批判を繰り出したのだ。

 この期に及んで言うか、という話だろう。事実、いまごろになって岸田首相は「異次元の少子化対策」などとぶち上げ、党内からは児童手当の所得制限撤廃案などが出てきているが、2010年に民主党政権が進めた所得制限のない「子ども手当」法案に対し、「子ども手当によって民主党が目指しているのは子育てを家族から奪い取る子育ての国家化・社会化。これはポル・ポトやスターリンが行おうとしたことです」などと批判を展開したのは安倍元首相であり、「愚か者めが!」などとヤジを飛ばして猛反対したのは当時の野党・自民党だった。しかも、政権奪還後は少子化に歯止めをかけるどころか、安倍政権が掲げた「希望出生率1.8」は達成されることもなく、2020年の合計特殊出生率は1.34にまで下がった。「悪夢」と言うべきは、この国を後退させた自民党政権にほかならない。

 ところが、こうした児童手当をめぐる「ブーメラン騒動」もなかったかのように、岸田首相は安倍元首相と自民党政権をただただ称揚。挙げ句、「時代は憲法の早期改正を求めている」などと言い出す始末で、まるで安倍元首相が憑依したかのような発言を繰り返したのだ。

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