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大阪死者激増のなか吉村知事が読売TVのバラエティに40分出演、「死者は高齢者」と主張した上ハイヒールら芸人とはしゃぐ無神経!

 これだけの死亡者を出していることの責任は吉村知事にあるというのに、その失政を誰も何も追及せず、吉村知事の詭弁や根拠もない話に何のツッコミも入らないまま、まかり通ってゆく……。だが、もっと露骨だったのは、大阪マラソンの話題に及んだときのことだ。

 吉村知事は今月27日におこなわれる大阪マラソンの一般ランナー部門について開催中止を決定したが、番組では、この決定に対してホリエモンこと堀江貴文が〈やる気まじなくなるよね。こういう適当な対応されると。単に自分の政治的生命の先行きしかみてねーよな。吉村チキンっすね〉とツイートした件を紹介。このホリエモンの投稿について、吉村知事は「やっぱり僕自身も主催者側なんで、すごいやりたいんです。本音はやりたい」「ただやっぱり、病床がこれだけ逼迫して医療従事者もものすごい大変ななかでやられてるなかで、2万人の方が一斉に会して、そこからまた感染が広がって高齢者に広がると、その人たちの命も守りにくくなってしまうし、さらに医療も逼迫するので」などと語った。

 そもそも、ホリエモンのツイートはコロナ軽視のイチャモンにすぎないが、だからといって吉村知事が中止したのは褒められるような話でもなんでもない。人口比感染者数・死亡者数が全国トップという最悪の状況下で2万人の一般ランナーを走らせようというほうがどうかしており、中止するのは当たり前の話だ。だが、リンゴが「(吉村知事は)そんな考えてるのに『単に自分の政治生命の先行きしかみてねーよな』(と言われるなんて)」と擁護すると、吉村知事も「こういう批判受けるのも、知事の仕事なんかなあと思って。やれないのは事実ですから」などと発言。“批判を受け止める殊勝な俺”という風を吹かせはじめたのだ。

 もはやウンザリするような展開だが、さらに閉口したのはこのあと。吉村知事が「マラソン、僕もやりたいんですけど、チキンと言われながらもですね、それはでももう……」と言うと、リンゴが「(チキンだと)認めたってこと?」などとツッコミ。吉村知事が「うん、それはチキンと言うか、まあ……チキンを認めたというか」と口にしたことで、パネリストたちは「認めてるよ、認めてるよ!」と囃し立て、スタジオはどっと湧いたのだ。

 繰り返すが、いま大阪では全国最悪の医療状況に陥り、入院すべき人が入院できず、自宅や施設で亡くなっていっているのだ。そんな最中に、首長がバラエティ番組に出演し、お笑い芸人やアイドルたちと「チキンだと認めたかどうか」などというくだらない話題でキャッキャとはしゃぐ──。挙げ句、このあと番組では、吉村知事が大阪・関西万博の目玉にしている「空飛ぶ車」を取り上げ、「こういう夢がある話、いいですよね」(ハイヒール・リンゴ)だの「楽しみ」(ハイヒール・モモコ)だのと盛り上げ、吉村知事生出演コーナーは締めくくられたのだった。この番組、吉村知事の出演時間はなんと40分にも及んだ。

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