だが、河野大臣が自治体をさんざん振り回し、計画性もなく接種を押し進めた結果、いまの混乱が起こっているというのに、SNS上では相変わらず“河野信者”による「河野さんはがんばっている」という擁護が目立つ。それは医療崩壊を招きながらもいまなお「がんばっている」と支持者が声援を送る吉村洋文・大阪府知事とそっくりだ。
実際、吉村知事はテレビに出演しつづけ、大阪の吉本芸人らはこぞって「吉村さんがんばってはる」とエールを送ってきたが、河野大臣も同じように、テレビ出演やTwitterでの発信、さらには職域接種の申請を一時ストップしたあとであるにもかかわらず、吉本興業やKADOKAWAグループの職域接種を視察するなど、パフォーマンスにばかり力を入れている。また、自身が負うべき責任を現場に転嫁し、恫喝まがいの強い発言を連発する点もよく似ている。結局、こうしたパフォーマンスに騙されて、「河野さんはがんばっている」「リーダーシップがある」などというあまりに実態とかけ離れた評価がなされてしまうのだろう。
だからこそ、騙されてはいけない。河野大臣が今後の供給体制や自治体に丸投げの責任放棄を働かないか、注視しなくてはならないだろう。
(野尻民夫)
最終更新:2021.12.31 06:01