山上信吾Twitterより
駐オーストラリア大使の山上信吾氏が旭日旗礼賛ツイートを投稿し、オーストラリをはじめとする国際社会から厳しい批判の声が上がっている。
今月18日、「自由で開かれたインド太平洋」に向けた連携強化のため、オーストラリア北方で、日本の海上自衛隊がオーストラリア海軍と共同訓練を実施。海自からは護衛艦「かが」と「むらさめ」が参加し、訓練に先立ちオーストラリアのダーウィン港に寄港していた。
19日訓練を終え帰途についた「かが」と「むらさめ」に対して、オーストラリア海軍の公式ツイッターが、ローマ字で〈またお会いできることを楽しみにしています!(Mata o ai dekiru koto o tanoshimini shite imasu!)〉などとお別れのツイートを投稿したのだが、これに答える形で山上大使がこうツイートしたのだ。
〈ダーウィンで海上自衛隊の旭日旗が見られて喜ばしい。コロナで隊員は大変ですが、オーストラリアの仲間とともに航海することを妨げることは止めることはできません! IPD21 (インド太平洋方面派遣)がうまくいきますように。ところで、旭日旗の意味はご存知ですか?〉(9月21日)
(Delighted to see @jmsdf_pao_eng Rising Sun Flag in Darwin.
COVID gives sailors a hard time, but can’t prevent them from sailing together with mates like(オーストラリア国旗の絵文字)! Hope #IPD21 goes well. “UW”BTW, do you know the meaning of Rising Sun Flag?)
そして、9月6日に外務省の公式YouTubeチャンネルにアップされた「Rising Sun Flag as Japanese Longstanding Culture(日本の伝統文化としての旭日旗)」なるタイトルの動画のURLを貼り付けたのだ。
周知のとおり、現在も海自・陸自の旗として使われている「旭日旗」は、戦前・戦中日本の軍国主義の象徴であることから、国際社会で強い反発を呼んできた。
しかも、山上大使が「ダーウィンで旭日旗が見られて喜ばしい」とツイートしたオーストラリア北部のダーウィンは、第二次世界大戦中の1942年2月19日から翌年11月にかけて数十回に渡って日本軍が大規模な空爆をおこない、民間人を含む数百名の死傷者を出した場所。最初の空爆で2カ月前の真珠湾攻撃をしのぐ爆薬が投入されるなど、オーストラリアにとっては史上最大規模の他国による攻撃だ。
よりにもよって、そんな場所で、当時の大日本帝国主義の象徴である「旭日旗」が見られて喜ばしいなどとツイートしたのである。