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感染者急増、医療危機目前なのにテレビは「五輪金メダル」報道一色、コロナ無視!「モーニングショー」「報道ステーション」まで

番組の大半で五輪報道を続けた『報ステ』


 ついに東京都の新規感染者数が2848人と過去最多となり、3000人を超えるのも時間の問題となった。TBSの報道によれば、東京とは都内の医療機関に対し、「通常診療の制限も視野にコロナ病床を確保するよう要請」したという。実際、自宅療養・自宅待機者は1万人を超え、高熱などの症状があるにもかかわらず入院できないという訴えがSNSで散見されるようになっている。

 ところが、である。コロナ感染拡大が深刻な局面を迎えているにもかかわらず、テレビは東京五輪一色。テレビだけ観ていると、まるで四連休のあいだにコロナなどなくなったかのような錯覚すら覚えるほどだ。

 NHKも民放も、各局朝から夜まで競技の中継はもちろん、中継の前後にオリンピック特番を挟み、ワイドショーもニュース番組も、「金メダルラッシュ」だの「明日の見どころ」だの、総オリンピック特番状態だ。

 たとえば、26日、27日朝のワイドショーで大々的に東京五輪を扱っていなかったのは、もともとニュースを一切扱わないTBSの『ラヴィット!』だけ。

『スッキリ』(日本テレビ)、『めざまし8』(フジテレビ)はもちろんのこと、昨年からコロナ報道を牽引してきた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)までもが、冒頭から1時間以上オリンピックの話題一色。金曜日コメンテーターの長嶋一茂をオリンピック期間中は毎日スタジオに呼ぶというオリンピック体制を敷き、メインのパネルコーナーも、もちろんオリンピック。26日は柔道金メダリストの吉田秀彦氏、27日はソフトボール金メダリストの佐藤理恵氏を呼んで、五輪の見どころを掘り下げる。コロナについてはお天気コーナー前に申し訳程度にやっただけ。

 ワイドショーが節操なくジャーナリズム精神など期待できないのはいつものことだが、夜のニュース番組はそれ以上にひどかった。

 たとえば、23時に始まる『news23』(TBS)と『news zero』(日本テレビ)は、いずれも冒頭から30分、つまり番組のほぼ半分を使って、日本勢のメダルラッシュを報じ続けた。

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