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五輪の「被災地」「復興」ないがしろが酷い! コンセプトから消し、開会式でもアリバイ的な扱い…被災県の子どもの深夜動員にも批判

 しかし、考えてみれば、こうした開会式になるのは当然だろう。組織委はおそらく直前まで、ほんとうにこの「震災」や「復興」というテーマを「どうでもいい」と考え、むしろ排除しようとすらしていた。

 その証拠が、今月14日、組織委が発表した「東京2020開閉会式4式典共通コンセプトならびに東京2020オリンピック開閉会式コンセプト」だ。発表されたこのコンセプト文書には「コロナウイルスというかつてない困難」「コロナウイルスという驚異」という文言はあったものの、「震災」や「復興」の記載が一切なかった。

 しかも、同日14日に日刊スポーツが配信した、開会式の制作責任者である組織委の日置貴之氏への独占インタビューでは、「東京五輪招致の起源だった「復興五輪」という言葉をコンセプトに盛り込まなかった意図は」という質問に対し、日置氏はこう回答していた。

「省いたつもりはない。たまたま書いてないだけ。演出には復興の観点もあり、1ミリも忘れていない」

「たまたま書いていないだけ」という雑な言い方からも、「復興五輪」というテーマがいかにおざなりになっていたかがわかるが、このインタビューにおける日置氏の発言が終始“上から目線”で居丈高だったことも相まって、ネット上では日置氏への批判が殺到。「1ミリも忘れてないなら言葉にするやろ」「たまたまなわけない。意図的に省いたんだよ」「復興のことなんて1ミリも考えていないということ」などという批判が巻き起こっていた。
 
 そして、今回の開会式、前述したような震災、復興へのおざなりな扱い、アリバイ的でしかない内容を見ていると、この14日のコンセプト発表まで、組織委は本当に「復興」がテーマであることを完全に忘れていた、あるいは一切無視しようとしていたのは間違いないだろう。

 実際、開会式で唯一、震災・復興につながりのある数少ないシーンのひとつ「被災3県の子どもたちの聖火リレー」にしても、「急ごしらえだったのではないか」という疑惑の目が向けられている。

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