海外記者の質問を無視し、さらに自分が指名した記者の質問にも答えずはぐらかす──。菅首相の「異論は無視する」という強権性があらためてあらわになったわけだが、しかし、こんな姿勢は国内では黙らせられても、海外ではまったく通用しないだろう。
いや、というよりも、「専門家は『日本は五輪ができる状態にない』と言っているのに進めようとするのは無責任ではないか」という質問を無視するというのは、国際社会に対する説明責任を露骨に放棄してみせたということにほかならない。この世界的パンデミックのなかで、そんな国で五輪を開催することには国際社会からより強い反発が起こるのではないか。
愚かしいにも程があるが、菅首相が国内でしか通用しない「異論排除」の姿勢をとったことは、菅首相の異常さを海外にも知らしめると同時に、いかに東京五輪開催が危険なことであるかを周知させることにつながったはずだ。ぜひ、海外メディアには、この無責任ぶりを大きく報じていただきたいと願うばかりだ。
(編集部)
最終更新:2021.04.17 01:51