小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

佐々木宏問題の本質は森喜朗や電通と結託したMIKIKO先生の排除! でも電通に弱いワイドショーは完全スルー、かわりにLINE流出批判

 MIKIKO氏は佐々木氏の「渡辺直美をブタに」というアイデアが飛び出した際も、〈容姿のことをその様に例えるのが気分よくないです/女性目線かもしれませんが、、理解できません〉と問題を指摘したというように、佐々木氏よりも責任者にふさわしいことは明らかだ。だが、そのMIKIKO氏が、このような下劣なやり方で佐々木氏と森氏から「排除」されていたのだ。

 東京五輪をめぐっておこなわれていた佐々木氏によるMIKIKO氏へのむごい仕打ちはもちろんだが、ようするにこれは森氏や佐々木氏という権力を持った男性による「わきまえない女」排除の問題であり、組織委の体質を象徴する重大事であることは言うまでもないだろう。

 実際、当の佐々木氏自身が昨日公表した謝罪文でも、渡辺直美への謝罪よりもMIKIKO氏への言及が目立つ内容となっており、佐々木氏は繰り返し〈オリンピックの開閉会式の実質責任者MIKIKOさんが、ストーリー強化のために、私に手伝って欲しいという申し出があり〉などと強調。〈私の認識としては、前任者の企画を乗っ取ったかのような内容は、事実ではないと思います〉〈MIKIKOさんを中心に考えられていた開会式プランは、私が白紙化した事実はなく〉〈MIKIKOさんは、私にとっては、本当に開会式にはなくてはならない方という認識でした〉と必死に否定している(ちなみに佐々木氏は、なぜMIKIKO氏に代わって自身が責任者となったのかという肝心な部分には一切ふれていない)。

 しかし、当の本人もここまでMIKIKO氏の問題に言及しているというのに、『バイキング』では坂上忍が、『ゴゴスマ』では石塚元章・CBC特別解説委員がコメントのなかで「権力闘争」があったことを軽く紹介するだけ。番組としてはMIKIKO氏の「排除」問題をまったく取り上げなかったのだ。

 なぜか。その理由は電通がマスコミに共通する“最大のタブー”だからにほかならない。MIKIKO氏の「排除」問題を紹介しようとすると、組織委がいかに電通の影響下にあり、一体化しているかを伝えないわけにはいかなくなる。そのために渡辺直美の問題にだけフォーカスを当てたのだ。

 五輪招致をめぐって電通が巨額の買収問題にかかわっていると海外メディアが報じた際も、ワイドショーをはじめとする日本のテレビは電通の疑惑を3カ月間も沈黙しつづけた前科があるが、またもテレビは電通タブーを恐れ、MIKIKO氏の「排除」という組織委の体質を象徴するこの問題に頬かむりをするのか──。組織委だけではなくメディア状況を考えても、五輪開催の資格がこの国にあるとはとても思えないだろう。

最終更新:2021.03.19 12:26

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。