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菅政権の官房長官に決定 加藤勝信厚労相がコロナ対応で見せた無能!「37.5度以上4日間」の受診目安押し付け、デタラメ答弁連発

加藤勝信公式サイトより


 これではたんなる「第三次安倍政権」だ──。明日16日おこなわれる首班指名選挙を控え、さっそく組閣情報が伝えられつづけているが、麻生太郎財務相、萩生田光一文科相の続投や安倍首相の家庭教師を務めていた平沢勝栄氏の入閣など、自民党役員人事も含め安倍首相の盟友やお気に入り議員を続々と重要ポストに抜擢。

 そんななかでも極め付きなのが、安倍首相の側近だった加藤勝信氏が官房長官に有力視されている、という情報だ。

 加藤厚労相といえば、安倍首相が家族ぐるみの付き合いをしてきた故・加藤六月氏の娘の夫で、もっとも面倒を見てきた政治家。初入閣の際も、加藤氏の義母と親友である安倍首相の母親・洋子氏がプッシュしたという裏話がささやかれたほど。さらに、加藤氏には安倍首相と同様、「桜を見る会」に首相枠で招待されていた悪徳マルチ商法・ジャパンライフの広告塔を務めていたという問題もある。

 このように、加藤氏の官房長官就任というニュースは「安倍政権の継承」をもっとも象徴するような人事であるわけだが、この先が思いやられるのは官房長官会見だ。

 菅官房長官は「ご指摘は当たらない」「まったく問題ない」などという常套句によって質問に答えずシャットアウトする「スガ話法」を駆使してきたが、一方、加藤氏は質問に対して論点をずらして答えをはぐらかす「ご飯論法」によって言い逃れを繰り返してきた。やり口が違うだけで、「質問に答えない」という会見が今後も展開されていくことは間違いない。

 いや、そもそも、加藤氏は新型コロナ対応にあたる厚労相として無能っぷりが明らかになったばかりであり、これまで平然と大嘘をつき、国民を欺いてきた「無責任」男だ。

 たとえば、「ダイヤモンド・プリンセス号」の対応ではニューヨーク・タイムズに「日本政府は、公衆衛生の危機対応として『これをやってはいけない』見本として教科書に載るようなことをやっている」と批判されたことは記憶に新しいが、加藤氏の初動対応でもっとも忘れてはならないのは、2月17日に示した「37.5度以上の発熱が4日以上続いた場合」(高齢者や妊婦、基礎疾患のある人については2日)という「相談・受診の目安」だ。

 この、加藤氏が発表した「相談・受診の目安」により、多くの人が検査を受けられず、さらに重症化して死亡するケースが相次いだわけだが、批判が高まってもこの目安を修正せず、ようやく見直されたのは5月になってのこと。しかも、見直しを公表した5月8日の会見では、こんなことを言い出した。

「目安ということがですね、何か相談とか、あるいは受診のひとつの基準のように(捉えられた)。我々から見れば誤解でありますけれども」

「目安」というのは「基準」にほかならないが、この目安によって重症化したり死亡にいたった人も数多いというのに、言うに事欠いて“誤解したほうが悪い”と責任を押し付けたのである。

 はっきり言って、この発言は厚労相を辞任するに値する暴言であり、なぜそれがいままで厚労相をつづけ、さらには官房長官に抜擢されることが許されるのか、さっぱり意味がわからないが、加藤氏の暴言は一向に増えないPCR検査をめぐっても繰り出された。

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