いや、それどころではない。三浦氏の言動を考えると、もっとひどい税金の使い方が後押しされる可能性もある。何しろ、三浦センセイはあの「アベノマスク」を評価していた数少ない“知識人”だからだ。
4月1日に安倍首相が布マスクの配布を発表するや、メディアやネット、国民からは批判が殺到したが、三浦氏は立て続けにこんなツイートをしていた。
〈布マスクうちはありがたいですよ。自分でマスクを縫う暇はないし、子供にさせたくても市中にはないもんね。洗って使える布のものはもっと高性能なマスクが必要な人の分を妨げないし。郵便を利用してプッシュ型支援をやったのは画期的だから、引き続き他の経済対策も頑張って下さいでいいんじゃないの。〉
〈中高年男性中心の政権が、がんばって各家庭に対する想像力や蟻の視点を持とうとしているのだから、叩くんじゃなくて、こんなことがしてほしい、あんなことがしてほしいっていうチャンスだと思うな。(以下略)〉
しかも、三浦センセイのアベノマスク好きは今も変わっていないらしい。7月末、安倍政権がアベノマスクと同型の布マスク8000万枚を追加配布することが判明し、国民から批判を浴びているが、28日放送の『とくダネ!』(フジテレビ)では、追加配布の批判を受けて、三浦氏がこんな珍説を滔々と述べていた。
「だから、こういう危機のときに新しいことをやろうとすることにはリスクが伴うってことですよ。私は、別にあの、介護施設に備蓄として配っておくことに、そこまで強く反対はしませんよ。
でも、これを朝日新聞が取り上げてニュースになるわけでしょ。で、このワイドショーの、まあ1つ目か2つ目のネタになるわけじゃないですか。だからこのPR効果として、その政権として賢かったかっていうと賢くなかったです。しかも、このマスク政策のいちばんの盲点ていうのは、厚労省にすべて発表させればよかったところ、総理アジェンダにしてしまって、はなばなしくやってしまったからこそ、こういうふうにニュースになってしまっているところがあって、誰もなんか忘れた頃に8枚届いてもニュースに本来ならないはずだったんですね。
だけど、私はまあ、こういうことを批判されるのは政権としては当然だと思うけども、でもいま本当に論じるべきことをね、マスコミが報じてるのかっていうと、それもまたちょっと微妙だと思っていて。連日感染者数とかをただ何日ぶりですとかっていうふうに報じているなかで、このマスクがそんなに本質的な問題だとはそんなに思わないですよね」