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河井克行前法相と案里議員の違法選挙は安倍首相ぐるみだった! 案里議員選挙に異例の1億5千万円投入、選対に安倍秘書を送り込み

 現に、河井氏は総裁外交特別補佐を務め、2016年に米大統領選後はトランプが当選すると就任前に河井氏に渡米して地ならしすることを指示。トランプタワーでの安倍・トランプ初会談にも同行するなど、安倍首相は河井氏を買っていたのである。

 つまり、案里氏に白羽の矢が立ったのも、子飼いの河井氏との深い関係があったからなのだが、実際、安倍首相の案里選対への力の入れようは際立っており、安倍首相は自ら案里氏の応援に駆けつけるだけではなく、秘書を広島の案里氏の選対に送り込んだほど。「週刊文春」でも、安倍首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめとし少なくとも4人の秘書が広島入りしていたと自民党県議が証言。しかも、「溝手支持で決まっているところにも手を突っ込もうとして動いとった」とも語っており、いかに安倍首相が溝手落としに躍起になっていたかがよくわかる。

 その溝手落としの実情は、選挙資金の差からもはっきりとしている。昨日、地元・中国新聞デジタルが「週刊文春」と同様に案里氏の選挙に党本部から1億5000万円が入っていたことを伝えたが、そこでは溝手氏が支部長の党県参院選挙区第二支部が党本部から公示前に受けた資金が、公認料500万円と選挙対策費1000万円の合計1500万円だったと報じている。

 ようするに、安倍首相は自分を「過去の人」と言った溝手氏への私怨を晴らすために、子飼いの妻である案里氏を刺客にし、さらには1億5000万円もの異常な巨額を選挙資金として投じたのだ。

 しかも、前述したように、地元秘書を少なくとも4人も選対に食い込ませていたことを考えれば、安倍首相が公選法違反が疑われる選挙戦の実態に目をつぶっていた可能性すらある。

 今回、「週刊文春」が報じた“入出金記録”や金の流れを裏付ける選対内のLINEのやりとりなどは捜査当局もすでに押収しているというが、選挙を安倍首相による溝手氏への“復讐”という私利私欲に使い、挙げ句、党本部が投じた1億5000万円が公選法違反の買収の原資となっていたとしたら、これは「河井法相の任命責任」などでは終わらせられない、もっと重大な責任が問われる大問題であることは間違いない。そして同時に、これはいかに安倍首相が政治を私物化しているのか、それを象徴する事件でもあるのだ。

最終更新:2020.10.28 03:04

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