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東京五輪チケットに「首相枠」、聖火ランナーも「桜を見る会」状態に…吉本芸人、恵俊彰、つるの剛士ら安倍応援団を起用

tokyo2020公式HPより


 東京五輪も安倍政権によって私物化されているのだろうか。17日、東京五輪の観戦チケットに「首相枠」や「首相官邸枠」、「議員枠」があるかを尋ねる質問主意書に対し「答えることは困難」とする答弁書が閣議決定された。

 立憲民主党の田島麻衣子参院議員の質問主意書に答えたもので、〈観戦チケットの販売枚数および販売プロセスが必ずしも明らかではない〉〈多額の税金で開催する以上、販売プロセスや全体像を国民に示す責任がある〉として、〈一般の国民〉と〈スポンサー及び関係企業・競技団体、大使館、旅行関係者〉とそれ以外のチケットの枚数や割合、そして〈総理枠〉〈官邸枠〉〈議員枠〉はあるのか、などを質問していた。

 そもそも多額の税金がつぎ込まれる公共のイベントである東京五輪の、チケット割り当ての内訳すら公表されていないというのも驚きだが、それ以上に驚いたのは〈総理枠〉〈官邸枠〉〈議員枠〉に関する答弁書だろう。

〈答えることは困難〉と回答したのである。〈「首相枠、官邸枠および議員枠」の意味するところが明らかではない〉などと言い訳しているが、なければ「ない」と答えればいいだけのこと。昨日、本サイトでも報じた昭恵夫人の日当や経費に関する答弁書もそうだったが、「ない」と答えられないということは、何かしらのかたちで首相枠や官邸枠、議員枠に類するものが存在すると考えざるを得ない。さらなる追及が必要だろう。

 もうひとつ五輪をめぐって不可解さが指摘されているものがある。昨日から発表され始めた、聖火ランナーの人選だ。

 聖火ランナーは「一般公募枠」「推薦枠」「スポンサー枠」と合わせて総数1万人ほどで、いずれの枠も“各都道府県にゆかりがある”など組織委員会の定めた基準に沿って、スポンサーと47都道府県の実行委員会が選定したものだというが、その一部の人選をめぐって疑問の声があがっている。

 たとえば、お笑い芸人・みやぞんが岐阜県の聖火ランナーとして選ばれているのだが、理由は「出身地の東京都足立区が、松尾芭蕉の奥の細道の出発地であるとされるため」というもので、無理やりこじつけたようにしか思えないなどと言われているのだ。

 しかし、人選の謎はみやぞんに限ったことではない。五輪出場経験のあるスポーツ選手らが多数選ばれているのはわかるとしても、芸能人が異常に多い。その顔ぶれを見ていると、まるで「桜を見る会」状態だ。

 まず目につくのが、吉本芸人の多さだろう。たとえば、大阪府で選ばれたハイヒール・リンゴ、兵庫県で選ばれた陣内智則、愛知県で選ばれたロンドンブーツ1号2号・田村淳、沖縄県で選ばれたガレッジセール・ゴリ、新潟県で選ばれた横澤夏子、おばたのお兄さん……。

 吉本といえば、近年、安倍政権や日本維新の会との“蜜月”を背景として、政府や地方自治体関係の仕事をどんどん増やしていることは本サイトでも何度も指摘してきたが、東京五輪にまで食い込んでいるのか。

 吉本だけではない。芸能プロダクションでいえば、ナベプロ(ワタナベエンターテインメント)のタレントも目につく。群馬県で選ばれた中山秀征、東京都で選ばれた中川翔子、広島県で選ばれたアンガールズ・田中卓志、鹿児島県で選ばれた恵俊彰……。ナベプロといえば、安倍首相の母・洋子氏と渡辺美佐名誉会長が旧知の仲で、古くから清和会との関係が深いことで知られ、近年も美佐名誉会長が産業遺産国民会議の評議員を務めていたり、渡辺ミキ社長が所属タレントたちを引き連れて「桜を見る会」に参加するなど安倍政権と近いことで知られている。

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