無論、今井議員も「なんで私がこんなものつくれるんですか? 失礼ですよ!」と抗議したのだが、しかし、安倍首相はこんな言い訳をまたも長々とはじめたのである。
「ただいま、今井委員がですね、文科省のなかにおいて見つかった、誰がつくったんですかと、こう訊いたわけですね。文科大臣に。で、文科大臣としては、自分はまったくこれは、こうこうこういう理由でまったく中身は正確ではないと明確に示された、というふうに思っています。そして、それは、当然、預かり知らないものでありますから答えようがないわけであります。しかし、今井委員はですね、それでも答えろということであったわけでありますが、それは答えられないんじゃないかということで、私はですね、それは誰かわからないんじゃないかと、こう申し上げたわけでありまして」
安倍首相は「あなたがつくったんじゃないの」と今井議員に濡れ衣を着せたというのに、「つくったのは誰かわからない」などと言い出す……。この安倍首相の発言には委員会室がざわついたのだが、安倍首相はさらにこうつづけた。
「で! そのなかにおいてですね、そのなかにおいて、そのなかにおいてですね、私は今井委員のほうを指差しまして、それは誰だって可能性があるし、今井委員だって私だって、それは、そういうことになってしまうんじゃないかということを申し上げたわけでありまして、ここであきらかにしなければいけないことについてはですね、つまり、誰が書いたということについて、今井委員が明確なですね、明確なものを、事実を示しながら、これは文科省でつくられたということを示さないかぎり、これは議論にならないわけでございまして、まさに水掛け議論、水掛け論になってしまうということを私は、という趣旨で申し上げたわけでありますが」
よりにもよって、ひねり出した言い訳が「今井議員がつくったかもしれないし私がつくったかもしれない」って、安倍首相は自分が何を口走っているのかわかっているのだろうか。しかも、「明確な事実を示さなければ水掛け論になる」などと安倍首相は言うが、今井議員に「あなたがつくったんじゃないの」と飛ばしたヤジに明確な事実はどこにあるんだよ、という話だろう。