さらに、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)も酷かった。本日の放送で河井法相の辞任を取り上げると、司会の宮根誠司は「(河井氏は)当選7回でしょ?」「長期政権になっていると、当選も7回もしたら、そろそろ大臣にさせてやらないとな、みたいなのもあるんですかね」「身体検査も限界があるってことなんですかね」などと安倍首相をフォローしたのだ。
おいおいちょっと待て、という話だろう。同番組では、文在寅大統領側近のチョ・グク氏が法相に就任した際、宮根は「これ普通、日本だと“疑い”ですよ。家族でもなんでも、なにか“疑い”。怪しいことがあったら、日本だったら総理大臣が任命しませんよね、法務大臣に」と言って文大統領を批判していたのだ。なのに、「怪しい」疑惑が持ち上がっていた河井氏を安倍首相が任命し、案の定、スキャンダルが発覚して辞任しても、「身体検査は限界がある」「長期政権だから」などと擁護したのである。
「任命責任は私にある」と9回も繰り返しながら一度も責任をとらない総理大臣と、隣国の大臣人事をヒステリックに批判しながら安倍首相の人事の責任は水に流そうとする二枚舌ワイドショー。第一次安倍政権ではスキャンダルによる閣僚の“辞任ドミノ”が起こり退陣に追い込まれたが、いまのワイドショーの報道姿勢を見ていると、当たり前の責任追及さえ起こらないのは当然なのかもしれない。
(編集部)
最終更新:2019.11.15 03:43