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安倍内閣“反社大臣”武田防災相が千葉災害に冷酷発言連発!「被害拡大は千葉が台風に慣れてないから」「災害に備える努力を」

 なぜこんな筋道が通らない話しかできなかったかといえば、それは初動対応を見誤ったことを安倍政権が自覚しているからにほかならない。実際、災害発生前日の先月8日には関係閣僚会議を開催する動きがあったというのに「大きな被害は出ない」として見送りにしていた上、9日には官邸幹部との会議で「2、3日で復旧するだろう」という見方を共有していたと、9月13日放送の『NEWS23』(TBS)が報じている。つまり、関係閣僚会議を見送り、被害発生後も甘い見通しで危機意識を持てず、被災地無視で内閣改造まで実施したという「危機管理の欠如」を認めるわけにはいかないために、〈大臣の所管に拘らず、国務大臣としての立場から自由で忌憚のない意見交換を行う場〉(内閣官房資料より)でしかない閣僚懇談会を、西村官房副長官はさも重要な場であるかのように取り繕っただけなのだ。

 そもそも、この閉会中審査にしても、もっと早くおこなえたはずなのだ。しかし、きょうまで開催が遅れたのも、与党の要求があってのことだったという。

 被災地の要望などを踏まえた国会審議を早急におこなうべきという声はずっと起きており、9月17日におこなわれた衆院災害対策特別委員会の理事懇談会では閉会中審査を開催することで与野党が合意。しかし、立憲民主党・蓮舫議員の9月19日のツイートによると、〈与党から先送りしたい〉という申し出があったという。その理由は「(9月)27日で千葉県は停電解消見通し、1つの区切りを終わらせてから開会でいいのでは」というものだ。

 激甚災害指定を含め、迅速な対応が求められていたなかで「区切りがついてから」などと悠長なことをよく言っていられるものだが、じつはこれには別の理由があるのではと永田町では囁かれていた。その別の理由とは、“スキャンダル追及からの逃亡”だ。

 というのも、内閣改造直後の9月13日に「週刊朝日」Web版が、そして19日には「週刊文春」(文藝春秋)が、武田防災担当相をめぐる元暴力団関係者や反社会的勢力との関係について報道をおこなっていた。この追及を受けたくないために、自民党が閉会中審査の開催を延ばしたのではないか──そんな見方が出ていたのだ。

 大臣のスキャンダル追及を恐れて国会での被災地対応の審議を遅らせていたとすればとんでもない話だが、きょうの答弁をみているとそれも然もありなん。なにより、いまだに安倍首相は千葉県の現地視察さえおこなっていないのだ。

 そして、初動対応を見誤ったばかりか、千葉県に責任を押し付け、共済未加入者に自己責任をぶち、ブルーシート設置作業から自衛隊を撤退させていた……。きょうの閉会中審査によって、安倍政権がいかに無責任な姿勢のままでいるか、それが可視化されたと言えるだろう。

最終更新:2019.10.01 10:24

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