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英軍ラグビーチーム靖国参拝報道を“ヒゲの隊長”佐藤前外務副大臣が「韓国のフェイク」と攻撃 フェイクはヒゲのほうだ!

 しかも、佐藤のフェイクがさらに悪質なのは、これらがイギリス・タイムズ紙の報道であるにもかかわらず、そのことには一切触れず、前述のように「韓国の報道は誤報」「嫌らしいフェイクニュース」などと、韓国のせいにしていたことだ。

 佐藤がこれを「フェイクニュース」「誤報」と言い張るなら、タイムズ紙やアーティ・ショウ氏に対して批判を投げかけるべきだ。ところが、佐藤はタイムズ紙にもアーティ・ショウ氏にも一切触れず、「韓国の報道は誤報」と韓国メディアだけを攻撃しているのだ。

 この背景には、「韓国の報道は誤報」と韓国のせいにすることで、昨今の韓国ヘイトの燃料にしようという下心、そして、何より靖国に対する批判を、「韓国だけのイチャモン」と矮小化しようという意図があるのは明白だ。

 しかも、佐藤のフェイクにはもっと根深い問題がある。実は、靖国については、多くのネトウヨや極右政治家が佐藤と同じように「靖国に文句を言っているのは韓国だけ」という歪曲を行なってきた。

 佐藤がネグった今回のタイムズの報道はその主張がいかにまやかしであるかを証明するものだったのだ。

 本サイトが先日報じたとおり、タイムズ紙の記事は、イギリス大使館がイギリス軍ラグビーチームの靖国訪問を問題視したという事実関係だけを表面的に伝えたものではなかった。イギリス軍チームの靖国訪問がいかに不適切であったかを、靖国の歴史や日本の戦争犯罪を踏まえ、細かく解説したものだった。あらためて、以下に紹介しよう。

 たとえば、靖国神社が日本の右翼以外からはどう考えられているかを端的に説明し、戦争犯罪者が合祀されているという点を率直に問題視する。

〈日本の右派にとって、東京の靖国神社は愛国的に欠かせない場所だ。〔一方で、〕他の多くの日本人やアジアの人々にとっては、ジンゴイズム〔jingoism:盲信的、高圧的かつ好戦的な自民族優越主義的ナショナリズムの極北〕と嘘まやかしの神社であり、日本の植民地となった韓国や中国の人々を依然として身震いさせる攻撃的なナショナリズムの培養器である。〉
〈靖国は民間機関であり、政府の神社ではない。問題は、東京裁判で有罪判決を受け、絞首刑に処された東條英機を含む、14人のA級戦犯だ。彼らは1978年に密かに祀られた。〉(翻訳は編集部による。以下同)

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