あらためて言うが、常套句のように繰り返されている現在の「最悪の日韓関係」は、本サイトが何度も指摘してきたように、安倍政権の仕掛けとそれを無批判に垂れ流し煽り立てている日本のマスメディアに、一番の原因がある。実際、日本で日経新聞などが「反日集会」と報じた韓国市民の抗議運動は、実際には「反安倍」を掲げるろうそく集会、つまり、安倍政権の卑劣な政治に抗する運動だった。
「コリアン・ポリティクス」編集長でソウル在住のジャーナリスト・徐台教氏のツイート(28日)によれば、〈6週にわたり「安倍糾弾デモ」を主催してきた市民団体の連合体が声明を発表〉し、そのなかには「日本高校野球代表チームは日章旗を外す必要はない」というものも含まれていたという。徐氏はこのようにツイートを続けている。
〈(声明は)「安倍政権の経済報復や軍国主義化に反対するもので、日本の国民を敵対視するものではない」とし、「韓国の国民は自国の国旗を付けてくる選手団を温かく迎える」と。〉
〈声明にはこんな内容も。
「人種差別と嫌韓デモを先導する一部の日本人以外の日本市民に対しては、遺憾の意を一切持たない」
「安倍糾弾市民行動は、8月24日のキャンドルデモの中で『もし韓国を訪問した日本市民に対し、不当な害を加える人を見たら積極的に止めて、共に保護しよう』と呼びかけた」〉
これを見ると、日本の極右文化人やマスコミ、そして政治家がいかに下劣で、感情的で、対立を煽っているかがよくわかるだろう。
わたしたちがなすべきは、政府とマスコミが焚き付ける「反日韓国」の虚像を敵視することでもなければ、ましてや、高校球児たちに「日の丸をつけないのなら試合をするな!」と吠えることでもない。この“嫌韓ファシズム”ともいえる状況の愚かさを直視し、日韓市民同士の連携で友好と平和のムードを取り戻すことだ。そのためにはまず、安倍政権と“嫌韓キャンペーン”を徹底批判していく必要がある。
(編集部)
最終更新:2019.08.30 12:24